ルノーF1パワーユニット責任者タフィンが退社。他チームへの移籍のうわさも
長年ルノーF1/アルピーヌF1のエンジン/パワーユニット部門の責任者を務めてきたレミ・タフィンが、20年以上を過ごした同社を去ったことが明らかになった。
タフィンは1999年にルノーに加入、チームがフェルナンド・アロンソとともに2005年と2006年にタイトルを獲得した際には、彼のレースエンジニアを務めていた。2009年にはトラックアクティビティを管理する立場に昇進、2011年にルノー・スポールF1のカスタマーのエンジンパフォーマンスに関する責任者に就任した。この期間にタフィンは、レッドブル・レーシングのタイトル獲得に貢献している。
2014年にはディレクター・オブ・オペレーションズに就任、ファクトリーにおけるダイナモおよびアセンブリー部門のエンジニアおよび技術者たちを管理し、パートナーチームのエンジニアを監督する立場となった。2016年からはエンジンテクニカルディレクターとして、ビリー・シャティヨンの本拠でルノーのパワーユニット部門の責任者を務めていた。
しかしタフィンが離脱したとのうわさが先週流れた後、今週になってアルピーヌのスポークスパーソンは、Formula1.comやいくつかのメディアに対し、タフィンは“双方の同意のもとに”7月に退社したと認めた。
Formula1.comによると、ルノーでは現時点ではタフィンの後任を任命する予定はなく、彼が負ってきた責任は現在所属する複数のスタッフが引き継ぐということだ。
ルノーは2021年からアルピーヌF1チームに名称を変更、ただしエンジン名には引き続きルノーを使用している。ブランド変更に伴い、上層部の体制は大きく変化した。
2020年にグループ・ルノーCEOにルカ・デ・メオが就任。ルノー・スポール・レーシング会長ジェローム・ストールの退任に伴い、2021年初めにルノーF1チームでエグゼクティブディレクターを務めたマルチン・ブコウスキーがルノー・スポール・レーシング/アルピーヌ・レーシングのディレクターのポジションについた。また1月にチーム代表シリル・アビテブールが離脱、ローラン・ロッシがアルピーヌのCEOに就任。後にダビデ・ブリビオがレーシングディレクターとしてチームに加入している。
いくつかのヨーロッパメディアが、タフィンはレッドブル・レーシングの新パワーユニット部門レッドブル・パワートレインズに移籍するのではないかとのうわさを取り上げているが、現時点ではいずれも推測の域を出ていない。
レッドブルは、パワーユニットパートナーのホンダが2021年末でF1から撤退することを受け、ホンダが製造したパワーユニットを引き継ぎ、新たに立ち上げたレッドブル・パワートレインズで運用していく計画を立て、他チームからエンジニアたちを引き抜くなどして、従業員を集めている。
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