青森山田、夏の王者へ初戦突破…長崎総科大附をシュート0に 黒田監督は小嶺監督に初勝利で「感慨深い」
サッカーキング2021年8月14日(土)22時40分
雨降る中での試合は青森山田が快勝 [写真]=川端暁彦
夏の高校サッカー日本一を決する全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会が8月14日、福井県内で開幕を迎えた。昨年はコロナ禍で開催を見送られていた上に、関係者からは無事に開催の日を迎えられたことへの安堵の声も漏れていた。
とはいえ、今年も悪天候のため、第1試合のキックオフ時間が朝9時15分から昼の12時00分へ変更に。もっとも、分厚い雲と降りしきる雨によってテクノポート福井スタジアムの第1試合の気温は25.7℃。同総合公園芝生広場の第2試合に至っては21.9℃と低く、風雨の影響もあって“寒さ”すら感じるほどだった。
テクノポート福井スタジアムの第1試合では優勝候補の呼び声高い青森山田高校(青森)が登場。長崎総合科学大学附属高校(長崎)と対戦した。
試合は立ち上がりから青森山田が主導権を握って押し込む展開に。U-20日本代表候補のMF松木玖生、U-18日本代表候補のMF宇野禅斗の中盤2枚を軸にしてボールを動かし、両翼から個の突破力を活かして仕掛けていく。「相手のサッカーに付き合ってしまった」(松木)という前半こそ蹴り合いの時間帯も生まれてゴールに迫る回数が少なかったものの、それも前半の35分間に限定した話だった。
ハーフタイムの修正を経た後半は、39分にFW渡邊星来のアシストからFW名須川真光が決める今季採用されている2トップのメリットを活かす形から先制点を奪うと、その後に2点を追加。長崎総科大附をシュート0本に抑え込む完封勝利で、見事に初戦を飾った。
黒田剛監督は試合内容を振り返るところでは渋い表情も浮かべたが、一つ特別な思いがある一戦だったことも明かした。「いまの生徒たちには関係のないことだけど」と断った上で、「自分は一度も“小嶺先生”に勝っていなかったので、この(高校サッカー選手権が)100回大会を迎える記念の年に、名将相手に勝つことができて感慨深い」と、しみじみと語った。
FW平山相太を擁した怪物チームだった国見の前に屈した一戦、FW安藤瑞季(現・水戸ホーリーホック)の一発に沈んだ長崎総科大附戦などを回顧しつつ、「だから今日は何としても先に1点を取りたかった。1点先に取られると小嶺マジックにやられるから」と笑った。
また「われわれが高校生のころから憧れていた指導者。高校総体は5度、選手権は10度優勝している方だし、高校サッカーをずっと盛り上げてきた第一人者だと思っているので」と名伯楽に敬意を示しつつ、だからこそ今回の勝利は「感慨深い」と繰り返した。
テクノポート福井総合公園芝生広場の第2試合では尽誠学園(香川)と東海大山形(山形)が対戦し、風雨も強まる中で東海大山形がやや優勢に試合を運んだが、0-0で決着付かず。迎えたPK戦も9番手まで蹴り合う熱湯となったが、後半終了間際に投入された東海大山形GK太田朋輝が尽誠の9番手を防ぐなど見事な活躍で勝利を手繰り寄せた。
23年ぶりの出場となった東海大山形・五十嵐直史監督は「最初は硬かったですね」と特に前半の出来には苦笑いしつつも、後半は本来のサッカーができたことに手応えも感じた様子だった。PK戦では「5番手が大きかった。こちらが外して、決められれば負けという状態だったが、よく止めてくれた」と苦しい流れを勝ちに変えた殊勲のGK太田朋を称えた。
取材・文=川端暁彦
とはいえ、今年も悪天候のため、第1試合のキックオフ時間が朝9時15分から昼の12時00分へ変更に。もっとも、分厚い雲と降りしきる雨によってテクノポート福井スタジアムの第1試合の気温は25.7℃。同総合公園芝生広場の第2試合に至っては21.9℃と低く、風雨の影響もあって“寒さ”すら感じるほどだった。
テクノポート福井スタジアムの第1試合では優勝候補の呼び声高い青森山田高校(青森)が登場。長崎総合科学大学附属高校(長崎)と対戦した。
試合は立ち上がりから青森山田が主導権を握って押し込む展開に。U-20日本代表候補のMF松木玖生、U-18日本代表候補のMF宇野禅斗の中盤2枚を軸にしてボールを動かし、両翼から個の突破力を活かして仕掛けていく。「相手のサッカーに付き合ってしまった」(松木)という前半こそ蹴り合いの時間帯も生まれてゴールに迫る回数が少なかったものの、それも前半の35分間に限定した話だった。
ハーフタイムの修正を経た後半は、39分にFW渡邊星来のアシストからFW名須川真光が決める今季採用されている2トップのメリットを活かす形から先制点を奪うと、その後に2点を追加。長崎総科大附をシュート0本に抑え込む完封勝利で、見事に初戦を飾った。
黒田剛監督は試合内容を振り返るところでは渋い表情も浮かべたが、一つ特別な思いがある一戦だったことも明かした。「いまの生徒たちには関係のないことだけど」と断った上で、「自分は一度も“小嶺先生”に勝っていなかったので、この(高校サッカー選手権が)100回大会を迎える記念の年に、名将相手に勝つことができて感慨深い」と、しみじみと語った。
FW平山相太を擁した怪物チームだった国見の前に屈した一戦、FW安藤瑞季(現・水戸ホーリーホック)の一発に沈んだ長崎総科大附戦などを回顧しつつ、「だから今日は何としても先に1点を取りたかった。1点先に取られると小嶺マジックにやられるから」と笑った。
また「われわれが高校生のころから憧れていた指導者。高校総体は5度、選手権は10度優勝している方だし、高校サッカーをずっと盛り上げてきた第一人者だと思っているので」と名伯楽に敬意を示しつつ、だからこそ今回の勝利は「感慨深い」と繰り返した。
テクノポート福井総合公園芝生広場の第2試合では尽誠学園(香川)と東海大山形(山形)が対戦し、風雨も強まる中で東海大山形がやや優勢に試合を運んだが、0-0で決着付かず。迎えたPK戦も9番手まで蹴り合う熱湯となったが、後半終了間際に投入された東海大山形GK太田朋輝が尽誠の9番手を防ぐなど見事な活躍で勝利を手繰り寄せた。
23年ぶりの出場となった東海大山形・五十嵐直史監督は「最初は硬かったですね」と特に前半の出来には苦笑いしつつも、後半は本来のサッカーができたことに手応えも感じた様子だった。PK戦では「5番手が大きかった。こちらが外して、決められれば負けという状態だったが、よく止めてくれた」と苦しい流れを勝ちに変えた殊勲のGK太田朋を称えた。
取材・文=川端暁彦
(C) SOCCERKING All rights reserved.
「監督」をもっと詳しく
「監督」のニュース
-
【黒鷲旗バレー】金蘭会高 連敗も池条監督「いい試合ができた」5月2日16時44分
-
カブス・今永昇太 監督がベタ褒め!「ずば抜けていた」「スマートなプレー」5月2日16時41分
-
中畑清氏 DeNA監督就任時の裏話 自身は「保険」でGMが「ママチャリで」 かつてオファーの球団名も5月2日16時20分
-
ポステコグルー監督、去就注目のヴェルナーに言及「最終的な決断は…」5月2日16時7分
-
『バーフバリ』プラバース主演『SALAAR/サラール』7月5日公開 ポスター&特報解禁5月2日16時0分
-
1−12の大敗も…"急失速"立浪中日の課題とは?球界OBから指摘された「足りない部分」とは5月2日15時0分
-
中畑清氏 教え子・松井秀喜氏の素顔ぶっちゃけ「最悪」だったことは 驚きの行動明かす「長嶋さんより...」5月2日14時34分
-
鹿島ポポヴィッチ監督 湘南戦も継続を強調「どんな相手でも同じような姿勢、強度で」5月2日13時55分
-
中畑清氏 教えた中で“ものが違う”と思った選手は元メジャーリーガー 自宅地下でマンツーマン熱血指導も5月2日13時51分
-
大谷翔平は開幕33試合目で初の欠場 序盤から大量得点で出番なし ロバーツ監督「単なる休養」と説明5月2日13時38分
スポーツニュースランキング
-
1防御率「1.64」の驚愕! 山本由伸が直近6試合で“無双状態”に「自分のピッチングができるようになっている」と実感するポイントとは ココカラネクスト
-
2チャンカレが金沢と契約終了「信頼関係に疑問」新スタ名称は無関係と強調も… FOOTBALL TRIBE
-
3おい!アイツやってんぞ! 一体、何が起こった…!? ドジャースのベンチ全員総出で猛烈クレームを入れる瞬間 ファン騒然「すげえ圧だなw」「怖すぎるだろ」 ABEMA TIMES
-
4山本由伸 休養で欠場の大谷翔平をイジる 不在に「違和感」も「僕の試合はあまり打ってないので(笑い)」 スポーツニッポン
-
5右腕切断手術を報告した佐野慈紀氏 「糖尿病」に関する憶測に苦言...「だから糖尿病は怖いんや!」 スポーツニッポン