18失点の大敗でPO進出はもはや“奇跡” 投壊のエ軍に米地元メディアも苛立ち「オオタニを連れていけなければ挫折」
日々厳しい状況に立たされているエンゼルス。大谷の孤軍奮闘も実らない戦いぶりに批判の声が上がった。(C)Getty Images
球場は異様さすら感じる静寂に包まれた。
現地8月19日に本拠地で行われたレイズとのダブルヘッダー第2戦で、エンゼルスは4-18と大敗。これで今月13敗目となった。
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序盤はしびれるような投手戦になるかという展開だった。しかし、4回表にエンゼルス先発パトリック・サンドバルが2点を失うと、続く5回表には新人センターのジョーディン・アダムスのエラーが絡んで2死から4失点。これで完全に主導権はビジターチームに流れた。
エンゼルスは5回裏に1点を返したが、6回表から7点、2点、2点、1点を毎回失点……。終わってみれば、ホームゲームでは2009年5月以来となる14点差での屈辱的な敗北となった。
この日のダブルヘッダー第1戦では7-6と接戦をモノにしていた。それだけに勢いを持続させられないのはもどかしい。これで8月の成績が5勝13敗となったエンゼルス。米データ専門サイト『Fan Graphs』が算出するポストシーズン進出確率も0.4%に低下。可能性は限りなく厳しく、「奇跡」に近いと言わざるを得ない。
8月1日(現地)に閉じられた今夏のトレード市場で買い手となり、大谷翔平の残留だけでなく、ルーカス・ジオリトやマイク・ムスタカスなどを引き抜く積極的な補強を行なったエンゼルス。しかし、現時点で効果が出ているとは言えない。この過酷な状況に地元メディアも嘆きの声を上げている。
日夜エンゼルスのありとあらゆる情報を発信している米専門サイト『Halos Today』は「事態が早急に好転しなければ、ポストシーズン争いから完全に脱落しかねない危険な状況に変わりはない」と指摘。さらに投打で孤軍奮闘を続ける大谷の活躍ぶりを強調し、贔屓球団の現状を憂いた。
「ショウヘイ・オオタニは、来週のレッズ戦で先発登板する予定だが、彼でさえ腕の疲労のために先発を回避するほどの厳しい状態だ。もしも、このまま、センセーショナルな活躍を続ける日本人をポストシーズンに連れていけなければ、エンゼルスは再び挫折を味わうことになる。
マイク・トラウトとアンソニー・レンドンという打撃の核となるスターが常にラインナップから欠け、多数の怪我人を抱え、試合終盤から相次ぐ失策、そして投手陣の不振により、アナハイムの今季はすでに運命づけられているようだ」
さらに『Halos Today』は「この最悪のシーズンは、史上最高の選手(今オフにFAになる大谷)にとって決断をさせる最後の一撃になるだろう」とも断じた。地元メディアがここまで酷評するほど、今のエンゼルスを取り巻く空気は重い。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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