新天地・広島で鮮烈デビュー! FWマルコス・ジュニオール「言葉にならない」
サッカーキング2023年8月21日(月)19時39分
M・ジュニオールの得点を喜ぶ選手たち [写真]=J.LEAGUE
サンフレッチェ広島は19日、明治安田生命J1リーグ第24節で川崎フロンターレをホームに迎え、3-2の劇的勝利で2連勝を飾った。この試合で新加入のFWマルコス・ジュニオールが移籍後初出場。1ゴール1アシストの活躍で鮮烈なデビューを飾った。
この夏、マルコス・ジュニオールは約4年半過ごした横浜F・マリノスから広島に完全移籍した。川崎F戦3日前の16日にチーム練習に合流したばかりだったが、試合前日にはミヒャエル・スキッベ監督がメンバー入りを明言。それを聞いたブラジル人FWは、「すごくうれしいし、チームに貢献できるように自分のベストを尽くしたい」と意気込んでいた。
「自分はいつものチーム全体のことを考えているので、自分もゴールを決めたいけど、勝利につながるプレーをしたい。それが一番重要だと思う」
新天地で初めての試合はベンチで迎えたが、1-1の後半開始からピッチに立った。その15分後、広島の新10番として名乗りを上げる。60分、左サイドでMF満田誠からパスを受けると、クルリと回って相手選手3人を翻弄し、ダブルタッチでその包囲網を突破。ペナルティエリア左に入り、さらに立ちはだかる相手選手2人の間を狙って右足を振り抜いた。
これがマルコス・ジュニオール。そんな挨拶代わりの一発だった。踊るようなドリブルから技ありのゴール。その一連の流れは「自分の本能でプレーした」と話し、「ゴールを決めたのは分かったけど、自分自身もよくわからなかった」と笑顔を見せた。
ゴール後にはチームメイトと一緒にお馴染みの「かめはめ波」を披露。パフォーマンスが終わってチームメイトが離れると、ひとり感極まった様子だった。愛着あるクラブから電撃移籍し、直後の試合に出場して初ゴール。激動の中で頭に浮かんだのは、これまで自分を作ってきた日々だった。「自分の頭の中で去年や今年のことが動画で流れたような感じだった。デビュー戦でこういう感じになって言葉にならない」
さらに、同点に追いつかれて迎えた後半アディショナルタイム7分、敵陣中央にいたマルコス・ジュニオールは右サイドからきたMF越道草太のパスをダイレクトで前線へ送り、満田の劇的決勝ゴールをお膳立て。ワンタッチの鮮やかなアシストで自身の能力と美学を見せつけた。
「(前線にいた満田のことは)見えていた。だから、大事なのはダイレクトで前にゴールへ向かってパスことが大事だと思った」と振り返り、「自分としてはシンプルが一番美しいと思う。ボールを持ち過ぎるよりもシンプルにやったほうが美しい」と自身の考えを話した。
デビュー戦で1ゴール1アシストの大活躍。試合前日の言葉どおり、「勝利につながるプレー」で勝ち点3獲得に貢献した。「試合前から何かが起きる予感がしていた」というマルコス・ジュニオールは、最高のデビュー戦を「運命」だと表現する。「(周りに)常にいいエネルギーを自分が与えたいし、自分ももらっていると思う。そういうことを常に考えていて、今日もいいエネルギーがあった。運命だなと思う」
試合の前日、本拠地のエディオンスタジアム広島で初めて練習したあと、「ここでは難しい試合ばかりだったので、ここで練習しているのが不思議な感じ」と口にしていた。だが、その翌日には自分のプレーでサポーターの大歓声を巻き起こした。ここが新たなホームとして心に刻まれたはずだ。「雰囲気がすごく良かったし、温かく迎えてくれた。これからは恩返ししたい」。広島でマルコス・ジュニオールの新たな物語が始まった。
取材・文=湊昂大
この夏、マルコス・ジュニオールは約4年半過ごした横浜F・マリノスから広島に完全移籍した。川崎F戦3日前の16日にチーム練習に合流したばかりだったが、試合前日にはミヒャエル・スキッベ監督がメンバー入りを明言。それを聞いたブラジル人FWは、「すごくうれしいし、チームに貢献できるように自分のベストを尽くしたい」と意気込んでいた。
「自分はいつものチーム全体のことを考えているので、自分もゴールを決めたいけど、勝利につながるプレーをしたい。それが一番重要だと思う」
新天地で初めての試合はベンチで迎えたが、1-1の後半開始からピッチに立った。その15分後、広島の新10番として名乗りを上げる。60分、左サイドでMF満田誠からパスを受けると、クルリと回って相手選手3人を翻弄し、ダブルタッチでその包囲網を突破。ペナルティエリア左に入り、さらに立ちはだかる相手選手2人の間を狙って右足を振り抜いた。
これがマルコス・ジュニオール。そんな挨拶代わりの一発だった。踊るようなドリブルから技ありのゴール。その一連の流れは「自分の本能でプレーした」と話し、「ゴールを決めたのは分かったけど、自分自身もよくわからなかった」と笑顔を見せた。
ゴール後にはチームメイトと一緒にお馴染みの「かめはめ波」を披露。パフォーマンスが終わってチームメイトが離れると、ひとり感極まった様子だった。愛着あるクラブから電撃移籍し、直後の試合に出場して初ゴール。激動の中で頭に浮かんだのは、これまで自分を作ってきた日々だった。「自分の頭の中で去年や今年のことが動画で流れたような感じだった。デビュー戦でこういう感じになって言葉にならない」
さらに、同点に追いつかれて迎えた後半アディショナルタイム7分、敵陣中央にいたマルコス・ジュニオールは右サイドからきたMF越道草太のパスをダイレクトで前線へ送り、満田の劇的決勝ゴールをお膳立て。ワンタッチの鮮やかなアシストで自身の能力と美学を見せつけた。
「(前線にいた満田のことは)見えていた。だから、大事なのはダイレクトで前にゴールへ向かってパスことが大事だと思った」と振り返り、「自分としてはシンプルが一番美しいと思う。ボールを持ち過ぎるよりもシンプルにやったほうが美しい」と自身の考えを話した。
デビュー戦で1ゴール1アシストの大活躍。試合前日の言葉どおり、「勝利につながるプレー」で勝ち点3獲得に貢献した。「試合前から何かが起きる予感がしていた」というマルコス・ジュニオールは、最高のデビュー戦を「運命」だと表現する。「(周りに)常にいいエネルギーを自分が与えたいし、自分ももらっていると思う。そういうことを常に考えていて、今日もいいエネルギーがあった。運命だなと思う」
試合の前日、本拠地のエディオンスタジアム広島で初めて練習したあと、「ここでは難しい試合ばかりだったので、ここで練習しているのが不思議な感じ」と口にしていた。だが、その翌日には自分のプレーでサポーターの大歓声を巻き起こした。ここが新たなホームとして心に刻まれたはずだ。「雰囲気がすごく良かったし、温かく迎えてくれた。これからは恩返ししたい」。広島でマルコス・ジュニオールの新たな物語が始まった。
取材・文=湊昂大
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