イタリアの智将が率いるアタランタ…チーム史上初のCLで“再デビュー戦”に挑む!
サッカーキング2019年9月16日(月)18時57分
[写真]=Getty Images
いよいよチャンピオンズリーグ(CL)がスタートする。2018-19シーズン最終節でセリエA3位となり、1907年のクラブ創設以来初めて欧州への切符を手にしたアタランタはグループCを戦う。
アタランタは決して派手なチームではない。それでも、2016年からチームを率いてきたジャンピエロ・ガスペリーニ監督、アントニオ・ペルカッシ会長らの悲願だったヨーロッパへの道は開け、18日の初戦でディナモ・ザグレブと対戦する。さらに、自身もアタランタのDFだった同会長は、マンチェスターCと同組に入ったことに感動するばかりだった。
ガスペリーニ監督はクロトーネやパレルモなども率い、2013年から指揮したジェノアでも及第点の成績を残した。2016年にアタランタへやってくると、毎年のように有望選手の放出に見舞われながら、若手や在籍年数が短い外国人選手などでやり繰りして、リーグ3位を勝ち取った。
「最初に来た時はあまりに若者が多くて驚いたよ。でも自分がここに来た理由がわかった。彼らと練習するためだと、ね。だから会長に"常に7、8人の若手が登録されいるといいですね"と言ったんだ」と同監督は当時を振り返っている。
アタランタは有望な選手が下部組織で育ち、トップチームを通じて新天地で活躍していることで有名だ。ジャコモ・ボナヴェントゥーラ、マッティア・カルダーラやアンドレア・コンティ(ミラン)、ロベルト・ガリアルディーニ(インテル)、ジャンルカ・マンチーニとブライアン・クリスタンテ(ローマ)などが巣立っていった。ガスペリーニ監督は有望な選手の移籍について、「新しいカルダーラやコンティがまた誕生すればいい。大事なのはチームとしてのアイデンティティーを失わないことだ」と明言する。
昨季23ゴールを挙げたFWドゥバン・サパタは第2節のトリノ戦でドッピエッタ、3節のジェノア戦でも決勝ゴールを決めた。前線でトリオを形成するヨシップ・イリチッチ、キャプテンのアレハンドロ・パプ・ゴメスとのコンビネーションで多くのゴールを決めてくれるだろう。また、ガスペリーニ監督はユース上がりのFWムサ・バロウに期待を寄せている。まだ20歳だが、2016年にプリマベーラに入って以来、得点能力の高さで注目を集め、トップチームに招集された逸材だ。2018年4月のベネベント戦で初得点を挙げ、イタリア国外からもオファーが舞い込んでいるという。
別格の強さを誇るマンチェスターCの首位通過は固いだろう。決勝トーナメント進出へ、アタランタは残りの椅子をシャフタール、ディナモ・ザクレブと奪い合う展開になる。両チームともCL常連クラブで、アタランタ以上に場慣れしている。ディナモ・ザグレブとの開幕戦後、第2節ではシャフタールをホームに迎える。そして、第3節からはマンチェスター・Cとのアウェイ&ホームの2連戦に挑む。
「試合数が増えると移動が多くなる。正しい集中力を待って臨んでいかなければならない。多くの人がザグレブ戦に期待しているのはわかるが、全員の気を散らせ、注意力を散漫にしてしまう」
ガスペリーニ監督はそう言って気を引き締めた。自身は2011年にインテルを率いていた際、0-1でトラブゾンスポルに敗れるという経験をした。そうした苦い思を払拭し、アタランタの監督として仕切り直し、再デビュー戦で勝ち点を取ってほしいものだ。
文=赤星敬子
アタランタは決して派手なチームではない。それでも、2016年からチームを率いてきたジャンピエロ・ガスペリーニ監督、アントニオ・ペルカッシ会長らの悲願だったヨーロッパへの道は開け、18日の初戦でディナモ・ザグレブと対戦する。さらに、自身もアタランタのDFだった同会長は、マンチェスターCと同組に入ったことに感動するばかりだった。
ガスペリーニ監督はクロトーネやパレルモなども率い、2013年から指揮したジェノアでも及第点の成績を残した。2016年にアタランタへやってくると、毎年のように有望選手の放出に見舞われながら、若手や在籍年数が短い外国人選手などでやり繰りして、リーグ3位を勝ち取った。
「最初に来た時はあまりに若者が多くて驚いたよ。でも自分がここに来た理由がわかった。彼らと練習するためだと、ね。だから会長に"常に7、8人の若手が登録されいるといいですね"と言ったんだ」と同監督は当時を振り返っている。
アタランタは有望な選手が下部組織で育ち、トップチームを通じて新天地で活躍していることで有名だ。ジャコモ・ボナヴェントゥーラ、マッティア・カルダーラやアンドレア・コンティ(ミラン)、ロベルト・ガリアルディーニ(インテル)、ジャンルカ・マンチーニとブライアン・クリスタンテ(ローマ)などが巣立っていった。ガスペリーニ監督は有望な選手の移籍について、「新しいカルダーラやコンティがまた誕生すればいい。大事なのはチームとしてのアイデンティティーを失わないことだ」と明言する。
昨季23ゴールを挙げたFWドゥバン・サパタは第2節のトリノ戦でドッピエッタ、3節のジェノア戦でも決勝ゴールを決めた。前線でトリオを形成するヨシップ・イリチッチ、キャプテンのアレハンドロ・パプ・ゴメスとのコンビネーションで多くのゴールを決めてくれるだろう。また、ガスペリーニ監督はユース上がりのFWムサ・バロウに期待を寄せている。まだ20歳だが、2016年にプリマベーラに入って以来、得点能力の高さで注目を集め、トップチームに招集された逸材だ。2018年4月のベネベント戦で初得点を挙げ、イタリア国外からもオファーが舞い込んでいるという。
別格の強さを誇るマンチェスターCの首位通過は固いだろう。決勝トーナメント進出へ、アタランタは残りの椅子をシャフタール、ディナモ・ザクレブと奪い合う展開になる。両チームともCL常連クラブで、アタランタ以上に場慣れしている。ディナモ・ザグレブとの開幕戦後、第2節ではシャフタールをホームに迎える。そして、第3節からはマンチェスター・Cとのアウェイ&ホームの2連戦に挑む。
「試合数が増えると移動が多くなる。正しい集中力を待って臨んでいかなければならない。多くの人がザグレブ戦に期待しているのはわかるが、全員の気を散らせ、注意力を散漫にしてしまう」
ガスペリーニ監督はそう言って気を引き締めた。自身は2011年にインテルを率いていた際、0-1でトラブゾンスポルに敗れるという経験をした。そうした苦い思を払拭し、アタランタの監督として仕切り直し、再デビュー戦で勝ち点を取ってほしいものだ。
文=赤星敬子
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