原巨人 2試合連続の完封負けでCS進出絶望的に 浮上できない「致命的な要因」とは
V奪回を目指した原監督にとっても苦しいシーズンとなった(C)Getty Images
巨人は9月26日のDeNA戦(横浜)に0−1の完封負け。CS進出を賭けた3位チームとの直接対決で2試合連続の完封負けと意地を見せられなかった。
【動画】9回は最後の打者となった丸が空振り三振に倒れ、2試合連続の完封負けを喫した
先発の山崎伊織は0−0で迎えた3回に大田泰示に先制適時打を許しながらも、その後は粘り強く投げ、8回4安打1失点と試合を作った。
しかし打線がこの日もあと一本が出ない。
2回は1死満塁のチャンスを作りながら吉川尚輝、山崎伊が連続三振。3回も一死一、二塁の場面で岡本和真が遊飛、大城卓三が左飛に打ち取られた。
先発の東克樹から序盤はチャンスを作りながら、得点に結びつけられず。反撃の糸口をつかめない中、左腕は尻上がりに調子を上げ、6、7、8回は三者凡退に抑えられた。
9回は2番手J・B・ウェンデルケンの前に先頭の岡本和が四球を選んで出塁、その後大城の送りバントで一死二塁と一打同点の形を作るも、秋広優人、丸佳浩が連続三振に倒れ、ゲームセット。25日の試合も4安打完封を喫したチームが、この日も5安打完封を献上。前日同様にチャンスは作りながら、あと一本が出ない、もどかしい戦いが続いた。
逆転CSには3連勝が必須といわれていた今カードで1勝2敗の負け越し、ゲーム差は4に広がった。初戦こそ坂本勇人の2発で勝ちを拾ったが、25日、26日のゲームはともに完封負け。好投手の前に要所を抑えられ、完全に力負けに終わった。27日にもクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が完全消滅し、2年連続のBクラスが決まる状況となった。
常勝軍団が近年は苦戦を強いられている背景には何があるのか。
打線においては昨年も20発を放った野手が5人も出ながら4位に沈んだ。その反省から2023シーズンは一発攻勢だけではない勝ち方を摸索する中で、あと一本を生み出す集中力、犠打、犠飛など含めたチーム打撃の徹底、足をからめた機動力野球などを目指しながら、どれも消化不良のままとなり、勝ち星を伸ばせない要因となった。
投手陣においては先発陣ではこの日先発した山崎伊、12勝をマークした戸郷翔征の貢献などもありながら、特に救援投手陣の構築に苦しんだ。守護神・大勢のコンディション不良による離脱期間も2か月半にわたるなど、不在による影響も響いた。
チームを預かる原辰徳監督にとっても2年連続Bクラスとなれば、球団の同一監督としては史上初の屈辱ともなる。
様々な課題が浮き彫りになった2023シーズン。悔しさを糧に、ここから這い上がるしかない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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