キャリアを変えた「熱男」 去り行く松田宣浩が語った“代名詞”への想い「出会いはプロ野球人生の中で大きかった」
引退会見では笑顔で熱男ポーズを披露した松田。そのパフォーマンスは華やかなキャリアを彩った。(C)CoCoKARAnext
ターニングポイントとなったのは、やはり「熱男」だった。
9月28日、巨人に所属する松田宣浩が今季限りでの現役引退を宣言。18年に及んだキャリアに終止符を打つ決意を明らかにした。
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2005年に名門・亜細亜大学から大学生・社会人ドラフト希望枠でソフトバンクに入団した松田。プロ1年目から強肩、強打の三塁手として注目を集めると、小久保裕紀や松中信彦といった強打者たちに揉まれながらメキメキと台頭した。
球界でも屈指のタレント力を誇り、“最強軍団”の異名を誇ったソフトバンク。そんな黄金期を支えた松田の存在が世間で大きく知れ渡ったのは、「熱男」によるムーブメントを起こした2015年だった。
当時、ソフトバンクの選手会長を務めていた松田は、球団のスローガンとして用いられた熱男を「広めたい」というシンプルな想いで、ホームランを打った直後に「熱男〜!」と叫びながら、拳を突き上げるパフォーマンスに導入。これが見事にハマり、球界全体で話題となるブームとなった。
気づけば、「熱男」は自身の代名詞ともなっていた。ゆえに松田には特別な想いがある。
「ソフトバンクで工藤監督に『熱男』というスローガンを選んでいただき、自分も選手会長として(熱男を)広めたい、ただそれだけで言葉を本塁打の後に叫んでました。ホークスでも、ともに戦ってきました。『熱男』というパワーはとてつもなくて、自分の中では出会ってから5メートルくらい飛距離が変わったし、出会って本塁打の数も伸びたと思います。だから『熱男』との出会いはプロ野球人生の中で大きかったと思います」
18年のキャリアで積み重ねた安打数は1832本。惜しくも節目の2000本安打には届かなかった。それでも「目標だった」という40歳まで続いた「熱男」のキャリアは華やかで、万人に愛されるものだった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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