フットサル日本代表、劇的展開のインドネシア戦制してアジア杯準決勝進出
サッカーキング2022年10月6日(木)14時34分
同点弾を挙げた金澤(左)とアシストした原田 [写真]=AFC
AFCフットサルアジアカップクウェート2022に出場しているフットサル日本代表が、4日の準々決勝でフットサルインドネシア代表と対戦した。
日本代表のコーチを務める高橋健介氏は、昨年までインドネシアの総監督を務め競技フットサルの礎を築いた人物だ。ほぼすべての選手の特徴を把握しており、手の内をよく知る相手だったが、試合では想像以上の苦戦を強いられる。開始直後に平田ネトアントニオマサノリとの連係から水谷颯真がシュートを放ち、直後にはインドネシアの選手が警告を受けるなど、日本が優位に試合を運ぶかに見えたが、開始1分半でインドネシアに決定的なチャンスを作られる。サムエル・エコのこのシュートはクロスバーを叩いたが、その後もインドネシアにFKを与えるなど失点の危機があった一方、吉川智貴や清水和也の放ったシュートがGKの正面でキャッチされるなど日本も得点を奪うことができず、第1ピリオドをスコアレスで折り返した。
第2ピリオドに入って早々、低い位置でボールを持つ水谷颯真のパスをサムエル・エコに奪われ、インドネシアに先制点を決められてしまう。意表を突かれてビハインドを負った日本は攻勢に出て幾度となくチャンスを作るが、1点が遠い。ここで流れを変えるべく18歳の原田快を投入すると、この采配が功を奏し、原田のアシストから金澤空がミドルシュート。これがゴールネットを揺らし、残り10分を切ったところで1-1の同点に追いついた。さらにそのわずか9秒後には、水谷が得意の左足で自身のミスを挽回する逆転弾を決める。
試合時間が残り5分となり、1点を追うインドネシアがパワープレーを開始。しかし、GKイゴールの好セーブや水谷の渾身のブロックでゴールを守る日本は試合終了直前の39分、イゴールがシュートをキャッチするとそのまま無人のゴールにボールを蹴り出す。クウェート入り後のトレーニングでも再三練習し、高い成功率を誇っていた形からのシュートがゴールに吸い込まれ、さらにチームを盛り立てた。このまま試合を締めたい日本だったが、残り7秒でインドネシアのコーナーキックから得点を許し1点差に迫られる。奇跡の同点を目指すインドネシアはさらに、試合終了のブザーが鳴る中でゴールネットを揺らしたが、直前にタイムアップだったため、3-2で試合終了。苦しみながらも接戦を勝ち切った日本が、準決勝へと駒を進めた。
試合を終えた木暮賢一郎監督は「AFCのベスト8に簡単な試合はない。どのゲームもタフになるのは間違いなく、なかなか点が入らない中で失点するという(初戦の)サウジアラビア戦と同じような展開になったが、短い出場時間の若い選手や全選手が成長した姿をピッチ上で示してくれたと思う。試合を追うごとタフに強く団結して、優勝するに値する成長曲線を作れていると思う」と試合を振り返った。
準決勝の相手はウズベキスタンに決定。翌5日の会見で木暮監督は「ウズベキスタンは長い間、このAFCにおいて競っている強豪国のひとつだと認識している。監督とも現役時代に何度も対戦しており、選手としても監督としてもリスペクトしている。そういった素晴らしい指導者が率いているチームとこのセミファイナルで戦えることは非常に光栄だ。ただ、我々はチャンピオンになるという目的を果たすために、ベストを尽くして臨む」と意気込みを語った。
準決勝は、日本時間6日23時から行われる。
取材・文=しょうこ
日本代表のコーチを務める高橋健介氏は、昨年までインドネシアの総監督を務め競技フットサルの礎を築いた人物だ。ほぼすべての選手の特徴を把握しており、手の内をよく知る相手だったが、試合では想像以上の苦戦を強いられる。開始直後に平田ネトアントニオマサノリとの連係から水谷颯真がシュートを放ち、直後にはインドネシアの選手が警告を受けるなど、日本が優位に試合を運ぶかに見えたが、開始1分半でインドネシアに決定的なチャンスを作られる。サムエル・エコのこのシュートはクロスバーを叩いたが、その後もインドネシアにFKを与えるなど失点の危機があった一方、吉川智貴や清水和也の放ったシュートがGKの正面でキャッチされるなど日本も得点を奪うことができず、第1ピリオドをスコアレスで折り返した。
第2ピリオドに入って早々、低い位置でボールを持つ水谷颯真のパスをサムエル・エコに奪われ、インドネシアに先制点を決められてしまう。意表を突かれてビハインドを負った日本は攻勢に出て幾度となくチャンスを作るが、1点が遠い。ここで流れを変えるべく18歳の原田快を投入すると、この采配が功を奏し、原田のアシストから金澤空がミドルシュート。これがゴールネットを揺らし、残り10分を切ったところで1-1の同点に追いついた。さらにそのわずか9秒後には、水谷が得意の左足で自身のミスを挽回する逆転弾を決める。
試合時間が残り5分となり、1点を追うインドネシアがパワープレーを開始。しかし、GKイゴールの好セーブや水谷の渾身のブロックでゴールを守る日本は試合終了直前の39分、イゴールがシュートをキャッチするとそのまま無人のゴールにボールを蹴り出す。クウェート入り後のトレーニングでも再三練習し、高い成功率を誇っていた形からのシュートがゴールに吸い込まれ、さらにチームを盛り立てた。このまま試合を締めたい日本だったが、残り7秒でインドネシアのコーナーキックから得点を許し1点差に迫られる。奇跡の同点を目指すインドネシアはさらに、試合終了のブザーが鳴る中でゴールネットを揺らしたが、直前にタイムアップだったため、3-2で試合終了。苦しみながらも接戦を勝ち切った日本が、準決勝へと駒を進めた。
試合を終えた木暮賢一郎監督は「AFCのベスト8に簡単な試合はない。どのゲームもタフになるのは間違いなく、なかなか点が入らない中で失点するという(初戦の)サウジアラビア戦と同じような展開になったが、短い出場時間の若い選手や全選手が成長した姿をピッチ上で示してくれたと思う。試合を追うごとタフに強く団結して、優勝するに値する成長曲線を作れていると思う」と試合を振り返った。
準決勝の相手はウズベキスタンに決定。翌5日の会見で木暮監督は「ウズベキスタンは長い間、このAFCにおいて競っている強豪国のひとつだと認識している。監督とも現役時代に何度も対戦しており、選手としても監督としてもリスペクトしている。そういった素晴らしい指導者が率いているチームとこのセミファイナルで戦えることは非常に光栄だ。ただ、我々はチャンピオンになるという目的を果たすために、ベストを尽くして臨む」と意気込みを語った。
準決勝は、日本時間6日23時から行われる。
取材・文=しょうこ
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