天皇杯初V、アジアに挑戦へ…甲府・吉田達磨監督「これが奇跡かどうかはこれからの道のりにかかっている」
サッカーキング2022年10月16日(日)19時22分
天皇杯優勝に導いた吉田達磨監督 [写真]=金田慎平
ヴァンフォーレ甲府の吉田達磨監督が、天皇杯優勝の喜びを語った。
甲府はPK戦までもつれたサンフレッチェ広島との激闘を制し、クラブ史上初の天皇杯優勝を達成。来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得した。吉田監督は試合後、優勝までの道のりを振り返り、自身初タイトル獲得の喜びを次のように語った。
「何からどこから話せばいいのか。まずは全てのヴァンフォーレ甲府に関わる皆様、これまで危機を乗り越えさまざまな苦しさを乗り越え、今日ここでシャーレを掲げて日本一になった。全ての方の道のりにおめでとうございます。J1のチームと4回戦って、鹿島にも勝ち、大きな自信を手に入れました。今日の広島さんはまさにラスボスという相手。どこからどう攻めてどう守るか、どう切り替えるか。なかなか糸口が見つからない。我々が積み上げてきた切り替える、自陣ではしっかり守るという小さなこと、平凡なこと、ファイトし続けることを選手たちが忠実に実行してくれました」
「(PK戦前に伝えたのは)思い切って蹴ってくれということだけですね。PKメンバーを決めて伝えていったら、すごい盛り上がっていて、名前言うたびに『うえーい』と(笑)。PKってほんと難しくて、練習どおりにやっててもあの場に立つと違うことがよぎるでしょうし、とにかく思い切り蹴ってこいということで、PKの順番は迷いはなかった。オミ(山本英臣)を4番にするか5番にするかはちょっと考えました(※山本は5人目)」
「やればやるほど大変だったりしますけど、ACL出場にチャレンジするというのはJ2のチームでは体験できない、『そこに俺たちはいるんだ』と。後先を考えずに、ベスト8(準々決勝)からは『ベストで行こう』とぶつかってきた。疲弊や難しさも生まれた中でも選手たちは前を向いてやってくれた。僕自身が感謝したい。彼らにつかませてもらった。ヴァンフォーレ甲府というクラブは、いろいろな奇跡の中にいる。今日の優勝も奇跡かもしれない。来年はアジアに行く。5年後、10年後、これが奇跡かどうかは、これからの道のりにかかっていると思います。これまでの全てに感謝したいです。一つここで勝ち切れたことを自信に、残り2試合あるので、そこでまた歓喜が生まれるように頑張って行きたいと思います。本当に嬉しいです。なかなか表現できない」
J2リーグでは7連敗中と苦しむなか、“下克上V”を達成。シーズンを振り返ると「悔しさとやるせなさ」があったという。
「甲府というちっちゃなちっちゃなクラブ。リーグではここ7試合負けていて、僕もたくさんの責任を感じながら選手とトレーニングをしました。次こそはと、あらゆる手を尽くしながら。サッカーに内容点はなくて、勝つか負けるか引き分けるか。基本的には相手を上回る数試合の中で勝ち星だけがない。その苦しさをはね返せず勝てそうで勝てない。そういう苦しさの中でチームも選手もサポーターもいました」
それでも、「これだけ負けても言うことを聞いてくれる選手たちがいることに感謝したい。いつそっぽを向かれてもおかしくない成績」と、最後まで自身を信じてついてきた選手たちへの感謝を述べた。
また、吉田監督は、甲府がACLに出場する意義についてもコメント。様々な困難が待ち受けていることを予想しつつ、クラブや選手が大きく成長するきっかけになると語った。
「ACLはヴァンフォーレにとって他のチームがやる大会。僕たちにはあまり関係ない場所だった。勝ったらアジアだぞということで切符を掴んで。また勝ったら勝ったで次の問題が出てくると思うんですね。競技場どうするかとか、予算大変だとか、選手層足りないぞとか。そういうことではなく、単純に僕たちがチャレンジできるコンペティションが一つでも多くなる。アジアにヴァンフォーレ甲府が出て行く。アジアの人々にこのちっちゃなクラブに目をつけてもらうことができれば、プロビンチャ(※イタリア語で地方都市のクラブ)が少しずつ大きくなるきっかけになる。露出が増え、自分たちの価値が上がる。そういったところに名乗りをあげたことは意義のあることだと思います」
「戦ってみないと結果はわからないけど、全力で臨むことは間違いないです。アジアのトーナメントに臨んで心を打つことができれば、クラブにとってもしかしたらいいことが起きるかなと。ACLは(監督として)15年に出たことがある。一回出るとまた出たくなる。その思いが芽生えれば、大きくなるきっかけになる」
甲府はPK戦までもつれたサンフレッチェ広島との激闘を制し、クラブ史上初の天皇杯優勝を達成。来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権を獲得した。吉田監督は試合後、優勝までの道のりを振り返り、自身初タイトル獲得の喜びを次のように語った。
「何からどこから話せばいいのか。まずは全てのヴァンフォーレ甲府に関わる皆様、これまで危機を乗り越えさまざまな苦しさを乗り越え、今日ここでシャーレを掲げて日本一になった。全ての方の道のりにおめでとうございます。J1のチームと4回戦って、鹿島にも勝ち、大きな自信を手に入れました。今日の広島さんはまさにラスボスという相手。どこからどう攻めてどう守るか、どう切り替えるか。なかなか糸口が見つからない。我々が積み上げてきた切り替える、自陣ではしっかり守るという小さなこと、平凡なこと、ファイトし続けることを選手たちが忠実に実行してくれました」
「(PK戦前に伝えたのは)思い切って蹴ってくれということだけですね。PKメンバーを決めて伝えていったら、すごい盛り上がっていて、名前言うたびに『うえーい』と(笑)。PKってほんと難しくて、練習どおりにやっててもあの場に立つと違うことがよぎるでしょうし、とにかく思い切り蹴ってこいということで、PKの順番は迷いはなかった。オミ(山本英臣)を4番にするか5番にするかはちょっと考えました(※山本は5人目)」
「やればやるほど大変だったりしますけど、ACL出場にチャレンジするというのはJ2のチームでは体験できない、『そこに俺たちはいるんだ』と。後先を考えずに、ベスト8(準々決勝)からは『ベストで行こう』とぶつかってきた。疲弊や難しさも生まれた中でも選手たちは前を向いてやってくれた。僕自身が感謝したい。彼らにつかませてもらった。ヴァンフォーレ甲府というクラブは、いろいろな奇跡の中にいる。今日の優勝も奇跡かもしれない。来年はアジアに行く。5年後、10年後、これが奇跡かどうかは、これからの道のりにかかっていると思います。これまでの全てに感謝したいです。一つここで勝ち切れたことを自信に、残り2試合あるので、そこでまた歓喜が生まれるように頑張って行きたいと思います。本当に嬉しいです。なかなか表現できない」
J2リーグでは7連敗中と苦しむなか、“下克上V”を達成。シーズンを振り返ると「悔しさとやるせなさ」があったという。
「甲府というちっちゃなちっちゃなクラブ。リーグではここ7試合負けていて、僕もたくさんの責任を感じながら選手とトレーニングをしました。次こそはと、あらゆる手を尽くしながら。サッカーに内容点はなくて、勝つか負けるか引き分けるか。基本的には相手を上回る数試合の中で勝ち星だけがない。その苦しさをはね返せず勝てそうで勝てない。そういう苦しさの中でチームも選手もサポーターもいました」
それでも、「これだけ負けても言うことを聞いてくれる選手たちがいることに感謝したい。いつそっぽを向かれてもおかしくない成績」と、最後まで自身を信じてついてきた選手たちへの感謝を述べた。
また、吉田監督は、甲府がACLに出場する意義についてもコメント。様々な困難が待ち受けていることを予想しつつ、クラブや選手が大きく成長するきっかけになると語った。
「ACLはヴァンフォーレにとって他のチームがやる大会。僕たちにはあまり関係ない場所だった。勝ったらアジアだぞということで切符を掴んで。また勝ったら勝ったで次の問題が出てくると思うんですね。競技場どうするかとか、予算大変だとか、選手層足りないぞとか。そういうことではなく、単純に僕たちがチャレンジできるコンペティションが一つでも多くなる。アジアにヴァンフォーレ甲府が出て行く。アジアの人々にこのちっちゃなクラブに目をつけてもらうことができれば、プロビンチャ(※イタリア語で地方都市のクラブ)が少しずつ大きくなるきっかけになる。露出が増え、自分たちの価値が上がる。そういったところに名乗りをあげたことは意義のあることだと思います」
「戦ってみないと結果はわからないけど、全力で臨むことは間違いないです。アジアのトーナメントに臨んで心を打つことができれば、クラブにとってもしかしたらいいことが起きるかなと。ACLは(監督として)15年に出たことがある。一回出るとまた出たくなる。その思いが芽生えれば、大きくなるきっかけになる」
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