NASCAR第31戦:最終周にドラマもフォード陣営がレース支配。トヨタは4位が最上位
モンスターエナジーNASCARカップは10月14日、アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで第31戦が行われ、アリック・アルミローラ(フォード・フュージョン)が優勝した。
シーズン終盤10戦で争われるチャンピオン決定戦“プレーオフ”の折り返しにあたる5戦目として行われた第31戦。舞台となったのはカップシリーズが行われるオーバールコースとしては最長の1周2.66マイル(約4.3km)を誇るタラデガだ。
55周、55周、78周の3ステージ合計188周で争われた決勝レース、ポールポジションからはカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)がスタートを切った。
ステージ1、ステージ2ともに、このタラデガで強さを発揮しているフォード陣営が上位を席巻。ステージ1はカート・ブッシュが、ステージ2はケビン・ハービック(フォード・フュージョン)がトップチェッカーを受けた。
最終ステージ3も終盤までカート・ブッシュやクリント・ボウヤー(フォード・フュージョン)などフォード勢が上位を占める形で推移。しかし、チェッカーまで残り3周のターン4立ち上がりでアレックス・ボウマン(シボレー・カマロZL1)がバランスを崩してイン側にいたエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)にヒット。
これでコントロールを失ったボウマンはアウト側のウォールに激突すると、そこに後続マシンも突っ込んでしまい、イエローコーションが導入。レースは延長戦“オーバータイム”へ突入する。
レースは192周目、カート・ブッシュを先頭に残り2周で再開される。しかし周回数が当初より4周延長されたことが仇となり、カート・ブッシュはファイナルラップのターン4立ち上がりで燃料がなくなり失速。
カート・ブッシュに続く2番手につけていたアルミローラが、スローダウンしたカート・ブッシュを交わすと、そのままトップチェッカー。アルローラが劇的なキャリア2勝目を飾ってみせた。
「本当に最高の気分だ! 今シーズンは4〜5回くらい勝てるチャンスがあったけど、それを生かすことができていなかった」とアルローラ。
「チームは完璧な仕事をしてくれているのに、僕が最後の一手を詰めきれなかった。チームのスタッフには何度も悔しい思いをさせてしまったよ。勝てるチャンスは何度もあったのに、それをものにできなかったんだからね」
「このタラデガは去年(下位シリーズの)エクスフィニティで勝っているし、好きなトラックなんだ。今回は全力を出し切ろうと思って臨んでいた」
2位はボウヤー、3位はリッキー・ステンハウスJr.(フォード・フュージョン)とフォード陣営がトップ3を独占。4位にはデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)が食い込んだ。
次戦第32戦は10月21日(日)にカンザス州カンザスシティのカンザス・スピードウェイで開催。この第32戦終了時点でチャンピオン獲得権を残すドライバーが8名に絞られる。
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