日ハム・近藤が「監督手形」を捨ててまで「得たいもの」とは
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FA戦線の目玉の一人、日本ハム・近藤健介外野手(29)が悩める胸中を明かしている。
23日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で練習後、取材に応じた近藤は保有している海外FA権について「いろいろ考えています」と話した。
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かねてから新庄剛志監督も残留を熱望していることもあり、21日には自身のインスタグラムに「次はエスコンフィールド(新球場)で近藤君と一緒に野球が出来る様に全力で願い続けます」とラブコールを送っていた。
この点に関しては「もちろんそう言ってもらえるのはありがたいですし、11年こうやってやってきたことの評価だと思います。そういう意味では率直にありがたいうれしい言葉だなと思いました」と感謝の気持ちを示した。
すでに球団とも交渉を進めており、慰留の言葉があったとした上で、悩める心中も明かした。
「どういう評価をしていただけているというのは気になりますし、イチ選手として、(他球団から)どういう評価なのかというのは聞いてみたい部分はあります」と他球団の評価を聞いてみたいとしたのだ。
近藤といえば、球界屈指のバットコントロールで知られ、通算打率・307、高い出塁率を誇り宣言すれば、ソフトバンク、地元として縁のあるロッテ、オリックスなども獲得に乗り出すと見られている。
侍ジャパンの常連メンバーでもあり、チームでは選手会長を務めるなどリーダーシップにも優れ、あらゆる面で「超優良物件」とされる。
そんな近藤をめぐっては、日本ハム側も先の指導者候補として考えている。「監督手形」を含め、複数年契約など最大限の条件を提示し、慰留に努めていると見られる。
一方で近藤をめぐってはこんな声もある。
「本人が認めているようにFA選手の多くはまず他球団からの自分の評価を率直に聞いてみたいという気持ちがある。FA行使というのは、プロ野球人生でも1度か2度しかない大きな決断。さらに強いチームで戦いたいという気持ちもあるはず。この点については、チームが今後どういうビジョンを持ってチーム強化していくのか、そのプランに納得できるかという点も宣言行使に関わってくるのではないか」(球界関係者)
今季チームは59勝81敗3分けとぶっちぎりの最下位に沈んだ。史上最大の混パとされ、シーズン中、各球団が熱い戦いを繰り広げる中、1球団のみ蚊帳の外となった現実もある。
近藤は神奈川の名門・横浜高校出身、勝利への執着心も人一倍強いとされる。古巣からいくら好待遇で慰留されても、厳しい優勝争いに身を置いて、自身を高めたいと考えても不思議ではない。
くしくも海を渡ったかつての同僚、エンゼルス・大谷翔平投手はチームの低迷を嘆き、「ヒリヒリする9月を過ごしたい」と話したこともあった。
果たして近藤の胸に去来するのはどんな思いか。決断のときは迫っている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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