WEC:トヨタ、2021年デビューのル・マン・ハイパーカーをシェイクダウン。日本人ドライバーは参加せず
WEC世界耐久選手権に参戦するトヨタGAZOO Racingは先週、現行のLMP1にかわって2021年からの最高峰クラスとなる『ハイパーカー』クラスにエントリーするLMH(ル・マン・ハイパーカー)規定のレーシングカーをシェイクダウン。LMHマシンのトラックテストを完了した最初のチームとなった。
トヨタのLMHマシンは2021年1月11日に公開される予定となっており、トヨタのSNS上などでもカウントダウンが進んでいる。
そんななか、今回のシェイクダウンテストは10月19日月曜日から21日の水曜日まで、南フランスのル・カステレにあるポール・リカールで3日間にわたって行なわれた。
情報は限られたものとなっているが、トヨタのスポークスパーソンはSportscar365の取材に対し、チームの現LMP1ドライバーであるマイク・コンウェイ、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、ホセ・マリア・ロペスがステアリングを握ったことを認めた。
中嶋一貴と小林可夢偉については、前日までSUGOでの全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦していたために不参加となった。可夢偉はまた、翌週にはスパ24時間レースを控えており、ベルギーへと移動する必要があった。
伝えられるところによると、ドライコンディションが3日間続くなか、テストはトラブルなく行なわれたという。
トヨタのスポークスパーソンはまた、2021年3月のWEC開幕戦セブリングでのレースデビューに先立ち、フル耐久テストを含む「冬のあいだのいくつかのテスト」が実施される予定であると付け加えている。
トヨタは当初、2020-2021シーズン向けに、2020年7月にLMHマシンをシェイクダウンする予定だったが、新型コロナウイルスの影響によってカレンダーが変更、2021シーズンが3月に開幕する単年のカレンダーとなったことにより、LMHの開発タイムラインに6カ月の猶予が与えられていた。この結果、トヨタはシェイクダウンを10月に先延ばしすることができた。
レースデビューまで残り約5カ月という段階での今回のポール・リカールでのシェイクダウンテストは、トヨタのLMHプロジェクトが予定どおりに進んでいることを示唆している。
ハイブリッドシステムが搭載されるトヨタのLMHマシンの完全なる技術的詳細は、まだ発表されていない。同様に、2021年のドライバーラインアップも現在のところ明らかにされていない。
トヨタのライバルとしてハイパーカークラスに参戦するスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスは、2021年1月5日にそのLMHマシンを初公開する予定。一方でバイコレス・レーシングは、PMCプロジェクトLMHカーの公開日程についてまだ発表していない。
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