巨人・坂本 異例の秋季キャンプ参加も「諸刃の刃」と球界OBが危惧する理由
(C)Getty Images
巨人の坂本勇人内野手(33)が11月2日から宮崎で行われる秋季キャンプに参加する。自身にとってはプロ5年目の2011年以来、11年ぶりとなる。
今季は開幕前を含めて3度の故障離脱、4月には試合中のプレーで右膝内側側副靱帯(じんたい)損傷で戦線離脱するなど、ケガに泣かされたシーズンでもあった。83試合に出場し、打率・286、5本塁打、33打点。不完全燃焼のシーズンとなった。
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参加は1クールのみだが「若い選手ばかりなのでいい刺激になる」と意気込んだ坂本。力強いスイングを取り戻すことを目標にしているという。
本来ならば若手主体の秋季キャンプに坂本クラスの主力が参加すること事態が異例。自身で志願したということで、それだけ来季に賭ける思いの熱さも感じるが、不安点がないわけでもない。
ベテランのキャンプ参加に関してはこんな声も球界OBから上がっている。
横浜、日本ハムOBでかつては日本代表コーチも務めた野球評論家の高木豊氏は自身のYouTubeチャンネル【巨人原監督の発言に賛否!!】と題された動画の中で自身の経験談を語るシーンがあった。
高木氏が振り返ったのは横浜の現役時代にあった秋季キャンプの思い出だった。ある年の秋季キャンプで、当時の関根監督の指示もあり、ベテランの山下大輔氏と同じ内容のハードなキャンプに取り組んだことがあったという。
指揮官の狙いはベテランにも緊張感を持たすためだったというが、結果として「(山下氏は)翌年がたがただったからね。疲労が抜けなくて」とオーバーワークの影響もあり、期待されたパフォーマンスを残せずに終わってしまったというのだ。
こういった前例を踏まえて同氏は「そういう例があるから、ベテランよりも(チームには)若手が何人か出てくるか(が大事)だから、若手(主体)に切り替えたほうがいいかなと思うけどね」と持論をのべた。
オーバーワークにより壊れてしまう可能性もあることで、キャンプには若手主体で臨むこと、取り組む内容を精査する必要があるというのだ。
今季4位に沈んだ巨人では原監督は勝負の終盤に主力が力を発揮できなかったことが響いたと見ている。そのためにも、坂本、菅野などこれまでチームを支えてきた主力の選手へ「もう一伸び」を期待している。
果たして思惑通りになるか。V奪回を目指す取り組みが引き続き注目を集めそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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