レジェンドカーが本気バトル。F1ヒストリックレースは見所が満載
往年の名車が、鈴鹿サーキットを当時さながらのサウンドを響かせながら走行するファン垂涎のイベント、「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」がついに幕を開けた。
3回目の開催となる今年の目玉は、海外で大成功をおさめているヒストリックF1によるレース「Masters Historic Formula One(マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ・ワン)」。ヨーロッパや北米での人気は凄まじく、F1グランプリのサポートレースとしても行われるなど“もうひとつのフォーミュラ・ワン”として、確固たる地位を築いている。
参戦できるのは「1966年から85年までにF1に参戦したノンターボ3ℓエンジン搭載マシン」と至ってシンプル。しかし、カラーリングを含め当時のオリジナルの状態が保たれていなければならず、安全性についてもFIAのヒストリックカーに定めた基準をクリアしなければならないため、クルマを持っているからといっておいそれと簡単に参戦できる選手権ではない。
エンジンについては回転数制限があり、レースウィークの周回数についても過走行にならぬような配慮がなされるなど、昨今のその他モータースポーツと同様にコスト意識が高い点も注目に値する。
イベント初日となる11月18日(土)は朝から雨が降る残念なコンディションとなったが、それでも8時40分スタートの最初のセッションには10台以上がコースイン。国産マシンのマキF101C・フォードが2分41秒2をマークするなど早くも快音を響かせた。
続くプラクティス2、プラクティス3、そして1ラップタイムアタックもウエット路面での走行となったが、最終的に雨はやんだため各車徐々にタイムアップ。最終的にはウイリアムズFW08が2分27秒8のトップタイムをマークして初日の走行を終えた。
雨中の走行ではタイム差が大きかったが、比較的コンディションが良くなっていったセッション後半では各車のタイム差も縮まっていたことから、晴天が予想される19日(日)の走行では本場さながらの熱いアタックとバトルが行われることだろう。
レジェンドカーの走行というと、これまで国内ではデモンストレーションの域を超えることはあまりなかったが、今回集ったのは「本気」が信条の海外勢。日本人として唯一参戦し、USAシリーズで勝利を重ねる久保田克昭選手も大暴れしてくれるはずで、明日の午後に行われるデモレースからは目が離せそうもない。
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