元F1ドライバーのバリチェロ、シューマッハーとのフェラーリ時代を語る「チームは彼のものだと感じた」
元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロは、フェラーリ時代のチームメイトであるミハエル・シューマッハーについて、シューマッハーが協力的だったことはなく、頼みごとをできるようなチームメイトではなかったと語った。
バリチェロとシューマッハーは、2000年から2005年にかけてフェラーリのチームメイトだった。シューマッハーはナンバー1ドライバーの地位にいて、バリチェロはサポートドライバーの役割を果たさなければならなかった。
シューマッハーは、常にスペアカーと新しい部品を優先的に使用していた。2002年の第6戦オーストリアGPでは、ポールポジションからスタートしたバリチェロがレースを通して首位を走行していた。ところがシューマッハーを優勝させるために、バリチェロはチームオーダーによって終盤に速度を落とすよう指示された。
「私はいつも友人をつくり、チームメイト全員と良い関係を築いてきた」とバリチェロはF1のポッドキャストで語った。
「でも彼が協力的だったことは一度もない。彼は手を差し伸べようとその場にいたことがないので、私は一度も頼んだことがない」
「頼みごとをできるようなチームメイトもいるが、ミハエルは違うと分かった。彼は仕事のやり方において少々単純だった。ミーティングが終わってからミハエルだけが参加する次のミーティングが始まり、僕は椅子を持ってきてそこにただ座っていたということが何度もあった。最後にはチームは彼のものだと感じた」
バリチェロは2006年にホンダに移籍し、2011年までF1に参戦した。彼には歴代最多となる323レースに参戦した経験があるので、シューマッハーを素晴らしいドライバーだと評価できるほどの経験があると言えるだろう。
「彼は高速コーナーでとても素晴らしく、とても勇敢といった感じだった」
「私が低速(コーナー)を走る時は、そこからよりスピードを引き出していった。僕たちはお互いにプッシュしあうことで次のレベルに到達したと思う。それは良かったし、そうではなかったとも言える。ミハエル・シューマッハーを新しいレベルに行かせるのは簡単ではない」
「もし自分自身をミハエルと比べるとしたら、7対3だったと思う。別の言い方をすれば、彼は僕より優れていた。ミハエルは僕以上に完成されていたが、彼には調子の悪い日もあった」
「彼が調子の悪い日に落ち込み、気弱になった時は、いつでもチームは彼を立ち直らせるための準備を整えていた。チームはいかに前向きな影響を彼に与えるかを理解していたんだ」
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