「運に恵まれた」東京五輪金メダリスト・入江聖奈が振り返る順風満帆なボクシング人生とは?
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東京オリンピック女子フェザー級金メダリストの入江聖奈が、11月に現役最後となる2022全日本ボクシング選手権に出場。2年連続3度目の優勝という花道を飾り、現役生活にピリオドを打った。日本女子ボクシング界に初の金メダルをもたらした俊英は今、なにを思うのか。独占インタビューを実施した。
大学在学時に東京オリンピックで金メダルを獲得し、2024年のパリオリンピックでも金メダルが期待されていた中で突然の現役引退を表明。「自分の中で有終の美で終わりたい」と、大学在籍中に限定して競技を続けると覚悟を決めた。引退後は、服やバッグにまでカエルを身に着けるほど大好きなカエルの研究をする予定だ。
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小学2年生からボクシングジムに通い始め、着実に実力をつけていった入江は高校2年で全日本女子選手権(ジュニア)で優勝すると、翌年も優勝し連覇を達成。2018年の世界ユース選手権でも銅メダルに輝くなど華々しいボクシング人生を送っていった。その裏には血のにじむような努力があったに違いないが、結果だけを見れば誰もがうらやむ歩みだ。そんなボクシング人生には、本人にしか分からない苦悩の日々があったはずだが、入江は言う。
「こんな風に言うとナメてると思われるかもしれないですけど、本当に私のボクシング人生は順風満帆だったんですよね。自分が掲げていた直近の目標をクリアできていたので、苦労話はあまり出て来なくて……」
辛い練習などはあったことは確かだが、アスリートなら経験することの多い挫折や苦悩は思いつかないという。それでもただ、入江自身が『苦労を苦労と感じていないのでは?』と聞くと「苦労してないと思います」ときっぱり。
「人によって苦労は違うと思いますけど、こうやって人に聞かれて話せるほど苦労していないと思います。練習楽しくない時もありますけど、運に恵まれて順風満帆に来たなと思います」
「片頭痛に悩まされて、長期間練習を離れなければならなかった選手がいて、(ボクシングを)したいのにできないというのは本当につらかったと思います。私は本当にたぶん神様が味方してくれてたのかなと思います」
仲間が苦しんでいる姿を近くで見てきたからこそ、自分自身が経験してきた多少の苦悩や壁は、苦悩と思わない思考になっていたのかもしれない。「神様が味方してくれた」。この言葉から感じ取れるように、彼女自身が常に感謝の心を胸にボクシングと向き合ってきたことが『順風満帆』な人生につながっているのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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