全日本ロード:チームの参戦辞退を受けプライベートチーム設立。逆境乗り越え王座をつかんだ村瀬健琉/チャンピオン特集
2020年に全日本ロードレース選手権のJ-GP3クラスに参戦した村瀬健琉(Team TKR)はホンダNSF250Rを駆りチャンピオンに輝いた。村瀬が所属していたチームはシーズン開始前に参戦を辞退しており、ピンチに陥ったが村瀬はプライベートチームを立ち上げ見事4レース中3勝をマークした。
村瀬は2020年シーズンも株式会社ミクニが運営する『ミクニ VISION2023』からの参戦を予定していたが、株式会社ミクニは新型コロナウイルスの影響により大幅に収益が悪化。また、チームスタッフの業務状況などが考慮されて、5月末にレース活動を休止し全日本ロードの参戦を辞退することが発表された。そこから急きょプライベートチームの『Team TKR』を立ち上げた村瀬は、引き続きJ-GP3クラスに参戦することを決めた。
村瀬は「継続参戦だったのである程度の準備はできており、マシンカラーリングやチーム体制を整えていましたが、それがなくなりました。(体制変更後は)使えるものと使えないものが出てきて、完全に整った状態で参戦はできませんでした」と語った。
「マシンのカラーリング変更などの準備は大変でしたが、周りの協力もあり参戦できました。今年はまず参戦できたことがすごいことだったので、環境を作ってくれた監督やチームに感謝しています」
そんな村瀬は第1戦SUGOでポール・トゥ・ウインを飾る。「スポーツランドSUGOは少し得意な方で、テストでも良い感じだったので、その流れをものにできたのは一番大きかった」というが、一方で「開幕戦から結果が出ると思っていなかった」とも答えた。
その後は第3戦オートポリスで連勝を飾り、第4戦もてぎでは5位だったが、ランキング首位で最終戦鈴鹿を迎えることになる。そして最終戦鈴鹿でも優勝を飾り、今季は4レースすべて1列目を獲得し、3勝を挙げてチャンピオンに輝いた。
「開幕戦はチームの雰囲気もアップダウンがありましたが、成績が良くても悪くてもチームがまとまっていき、最終戦は良いムードで参戦できたのでそれがチャンピオン争いで勝てた要因だったかなと思います」と村瀬は喜んだ。
「3勝できたのは僕の実力が昨年より上がったということです。チームのまとめ方やセットアップの力が他のチームより3回上回っただけですが、それが今後のチームの力にもなるし、僕の自信にも繋がったので3勝できて嬉しい限りです」
「ピットに帰って、喜びに包まれた感じになりチャンピオンを獲れたことに一安心しました。レース内容では最後の最後まで駆け引きがあり、最後に前に出れたのは自信にも繋がって、チームもマシンを作り上げてくれたので、チームにも感謝したいです。チャンピオンを獲れたのはチームのおかげだし、みんなのおかげだと思っています」
2021年の参戦体制は決まっていないというが、村瀬は最後に「ゆくゆくは排気量の大きいクラスに上がってすごい人たちとレースができるくらいのレベルまで上げて、チャンピオン争いをできるまでに成長したいです」と意気込んだ。
「全日本ロードでステップアップして、将来的にはSBKに行きたいです。野左根航汰選手や高橋巧選手をみていると全日本ロードからSBKに行ける可能性はゼロではないと感じたので、あとに続ける選手になりたいと思っています」
新型コロナウイルスの影響を受けて参戦体制が変化した村瀬だったが、逆境に打ち勝つ大活躍を見せた。今後は全日本ロードのスター選手となり世界で活躍するライダーになることを期待したい。
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