【高校選手権展望】<山梨学院>“空飛ぶマッチョ”超高校級エース加藤拓己中心に2度目の頂点へ
サッカーキング2017年12月28日(木)21時33分
山梨学院のエースで主将を務める加藤拓己 [写真]=川端暁彦
シンプル・イズ・ベスト。この至言を地で行くチームが山梨県代表・山梨学院高校である。
チームとしての狙いは非常に分かりやすい。U-18日本代表の怪物FW加藤拓己を生かすことだ。圧倒的な筋肉を誇る“空飛ぶマッチョ”加藤目掛けて縦パスを入れていくのが攻撃の基本型。「DFと競り合うのが好き」と語る大会屈指のストライカーには山梨県内の対戦相手もダブルマークなどの対策を練ってきたが、彼を抑えようとすればするほど他の選手にチャンスが生まれる上に、そもそもパワーで加藤へマトモに対抗できるDFは全国を探してもそうそういない。シンプルな力強さを前面に押し出してくるからこそ、対策も難しい。
加藤が競ったボールを周辺の選手が拾っていくのだが、理想形は加藤がそらし、2トップの相方・宮崎純真が裏へと抜け出す形。この宮崎は生粋のランナータイプで、加藤が競り勝つ前提で動き続けてくるので、DFにとっては厄介極まりない。県予選ではまだまだ本調子ではなかったが、前年度の選手権を1年生ながら大いに沸かしたこの男と加藤が組む前線のデュオは大会最強クラスと観て間違いないだろう。
フィードを含めて安定感のある守護神のGK大嶌宏汰、ディフェンス陣の指揮官たるDF山田恵大を軸に、守備陣も堅固だ。県予選では初先発だった1年生MF平松柚佑がボールを拾い、奪う職人のような仕事で優勝に貢献を見せるなど選手層も厚い。
元川崎フロンターレU-18監督で、現役時代は帝京高校でも活躍した安部一雄監督は夏場に恒例の徹底した走り込みを課しており、この地獄の合宿を経てチームが団結し、走り負けない自信を深めるのが、もはや恒例に近くなってきている。今年は夏の高校総体県予選で敗れるなど戦績的には納得しがたいシーズンとなっていただけに、選手たちの冬にかける思いも強い。
加藤自身も今季は負傷に苦しみ続け、コンディションが戻ったのも夏を過ぎてからと遅かった。主将としてチームを背負うことを求められる中での不甲斐なさに葛藤した時期もあると言う。それだけに、冬に爆発することは自分に課したノルマでもある。「観ていて下さいよ」と言って不敵に微笑む最強にストロングな主将を軸に、山梨学院が2度目の優勝という頂きへ挑戦を開始する。
取材・文=川端暁彦
チームとしての狙いは非常に分かりやすい。U-18日本代表の怪物FW加藤拓己を生かすことだ。圧倒的な筋肉を誇る“空飛ぶマッチョ”加藤目掛けて縦パスを入れていくのが攻撃の基本型。「DFと競り合うのが好き」と語る大会屈指のストライカーには山梨県内の対戦相手もダブルマークなどの対策を練ってきたが、彼を抑えようとすればするほど他の選手にチャンスが生まれる上に、そもそもパワーで加藤へマトモに対抗できるDFは全国を探してもそうそういない。シンプルな力強さを前面に押し出してくるからこそ、対策も難しい。
加藤が競ったボールを周辺の選手が拾っていくのだが、理想形は加藤がそらし、2トップの相方・宮崎純真が裏へと抜け出す形。この宮崎は生粋のランナータイプで、加藤が競り勝つ前提で動き続けてくるので、DFにとっては厄介極まりない。県予選ではまだまだ本調子ではなかったが、前年度の選手権を1年生ながら大いに沸かしたこの男と加藤が組む前線のデュオは大会最強クラスと観て間違いないだろう。
フィードを含めて安定感のある守護神のGK大嶌宏汰、ディフェンス陣の指揮官たるDF山田恵大を軸に、守備陣も堅固だ。県予選では初先発だった1年生MF平松柚佑がボールを拾い、奪う職人のような仕事で優勝に貢献を見せるなど選手層も厚い。
元川崎フロンターレU-18監督で、現役時代は帝京高校でも活躍した安部一雄監督は夏場に恒例の徹底した走り込みを課しており、この地獄の合宿を経てチームが団結し、走り負けない自信を深めるのが、もはや恒例に近くなってきている。今年は夏の高校総体県予選で敗れるなど戦績的には納得しがたいシーズンとなっていただけに、選手たちの冬にかける思いも強い。
加藤自身も今季は負傷に苦しみ続け、コンディションが戻ったのも夏を過ぎてからと遅かった。主将としてチームを背負うことを求められる中での不甲斐なさに葛藤した時期もあると言う。それだけに、冬に爆発することは自分に課したノルマでもある。「観ていて下さいよ」と言って不敵に微笑む最強にストロングな主将を軸に、山梨学院が2度目の優勝という頂きへ挑戦を開始する。
取材・文=川端暁彦
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