まるで高級すき焼き!? 大阪の老舗『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』の「ビーフワン」とは?

食楽web2024年1月12日(金)10時49分


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●上質な黒毛和牛を気軽に味わえる名店『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』。看板メニューを食べに行ってきた。

 肉じゃがにもカレーにも牛肉を使う大阪人。そんな牛肉好きの大阪人が憧れる名店といえば、大正8年(1919年)創業の黒毛和牛専門店『はり重』です。大阪・道頓堀にある3階建ての木造建築のお屋敷には、日本料理店と洋食屋、カレーショップ、精肉店が入っています。


『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』外観

 日本料理店で高級黒毛和牛を使ったすき焼きやしゃぶしゃぶを味わいたいところですが、残念ながらフラッと立ち寄れるお値段ではありません。「美味しい牛肉をリーズナブルに楽しみたい」という贅沢な悩みを叶えてくれるのが、1階にある『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』。

 上質な黒毛和牛を気軽に味わえるとあって、お得が好きな大阪人から愛され続けています。今回は、人気メニュー2つを食べてきました。

黒毛和牛専門店だからできる究極の丼「ビーフワン」


「ビーフワン」990円

 こちらが、黒毛和牛の切り落としを卵でとじてご飯にのせた「ビーフワン」です。「ビーフワン」という変わった名前は「うちの牛肉が一番旨い(ナンバーワン)」と、「牛肉(ビーフ)とお椀(ワン)」を掛けているんだとか。メニュー名から大阪のユニークさが感じられますね。

 ご飯の上には、たっぷりの牛肉とネギ、玉ねぎ、ぷるぷるの半熟卵がのっています。親子丼や牛丼のような和風出汁の味をイメージしていたのですが、全く違いました。食べた瞬間の第一印象は「高級店のすき焼き」。


「ビーフワン」は高級店のすき焼きの味わい

 それもそのはず、「ビーフワン」の味つけには、牛スジ肉を6時間煮出して作ったすき焼き用の割り下が使われているそうです。そのため口に入れた瞬間、醤油と砂糖の甘辛さと濃厚な牛肉の旨みがガツンとやってきます。

 牛スジ肉の旨みが凝縮した割り下で黒毛和牛の切り落としを煮込んでいるとは、なんて贅沢な……。これで990円はお得すぎます。


ふわとろの卵が牛肉と玉ねぎの旨さを優しく包み込む

 牛肉は旨みが強い赤身の部分が使われていて、口当たりはしっとり。玉ねぎとねぎはシャキシャキ感と甘みがあり、ふわとろの卵がすべてを包み込んでくれています。つゆが少なめなので、ご飯の白い部分が残っているのも良い。甘辛い味付けと白ご飯が抜群に合います。

 添えられてある福神漬けと交互に食べると口の中がさっぱりして、最後まで飽きること無く完食。黒毛和牛の旨みを半熟卵で封じ込めた極上の他人丼でした。

牛肉の旨みが押し寄せる「ビーフカツカレー」


1485円

「ビーフワン」と並ぶ人気メニューが「ビーフカツカレー」。カレーに黒毛和牛のビーフカツがのっているなんて、もう間違いなく美味しいに決まっていますよね。特にそそられたのが、このなんとも懐かしいビジュアル。昔ながらの洋食屋や喫茶店で出てきそうな王道カツカレーに、食べる前から心が踊ります。

 ルウは辛さをほとんど感じない甘口タイプで、フルーティーな甘みとスパイスの香りが感じられます。野菜は溶け込んでいるのか形がほとんど残っておらず、牛肉は口の中でホロホロと崩れていく柔らかさ。


[食楽web]

 ビーフカツはサクサクで、噛むと肉汁と脂がジワッと溢れ出てきました。赤身なのにやわらかく、歯がスッと入っていきます。カレー自体にもお肉が入っているため、カレーとビーフカツを一緒に食べると肉肉しさが倍増! 口の中で牛肉がすごい勢いで主張してきます。

 お肉の旨みがここまで強いカレーは初めて。黒毛和牛専門店だからこそ生み出せる味わいに感動しました。

調査結果

『はり重 道頓堀本店 カレーショップ』は、初代店主の「一頭買いする黒毛和牛を余すところなく使いたい」との想いから作られたお店なんだとか。看板メニューの「ビーフワン」と「ビーフカツカレー」は、その心意気を十分に感じられる料理でした。

(撮影・文◎安達春香)

●SHOP INFO

はり重 道頓堀本店 カレーショップ

住:大阪市中央区道頓堀1-9-17
営:11:30〜22:30
休:火曜(祝日、祝日前日、12月は開店)

(c)TOKUMA SHOTEN@All Rights Reserved

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