新築一戸建ての落とし穴......男性が明かした「大失敗」の意外すぎる理由
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6年前に千葉県で一戸建てを購入した30代後半の男性は「この家を買ったのは大失敗だった」後悔しきり。家に欠陥でもあったのかと聞いてみると、その理由は意外にも「隣近所が陽キャすぎた」ことだという。いったい何が起きたのか、詳しく聞かせてもらった。(取材・文:昼間たかし)
「近所でBBQ」という高すぎるハードル
男性が購入したのは、最近人気が高まっているエリアの新築一戸建て。都心までのアクセスがよく、開発が進んだため、複数区画が一度に売り出されていることも多い。
男性はこう振り返る。
「私が買った家の近所は、前後して10区画ほどが売り出されていました。同年代の未就学の子供がいる世帯が多かったので、最初から、近所の付き合いが結構密でした」
密な付き合いとは何だったのか。
手始めは「休日のランチ会」。妻同士が交流を深めている間、各家庭の夫が子供の面倒をみていることが多かった。中には熱心に子供たちと遊ぶ父親もいて、男性は「明るく親切な人が多いな」と素朴に喜んでいたという。しかし、楽しかったのは最初だけで、男性は違和感を覚えるようになっていく。付き合いの深さがどんどん増していったからだ。
「次第に、近所の公園でバーベキューをやろうとか、地域の子ども会の行事にみんなで参加しようという提案も多くなりました」
最初は「子供が楽しめれば」と必死に参加していた男性だが、次第に苦痛に感じるようになった。
「もともと自分はインドア派なんです。設備の整った店でランチならともなく、なんで休みの日に食材を準備したり、肉を焼いたりしなきゃいけないんですか。子ども会の行事の時も、ドッジボール大会に喜々として出場している理由はまったく理解できません」
たまたま相性が最悪だった。
まるで考え方の方向性が違う。
「一番苦痛なのは会話です。ご近所さんは会社の同僚でもなければ友人でもありません。だから、ずっと本音を隠して腹に一物あるような会話になってしまいます。ご近所には会社の営業マンの人なんかもいて、そつなくこなしているですが、自分には無理です。あんなに行事に熱心で、雰囲気だけで中身のある会話をせずに盛り上がれる陽キャな面々と仲良くできるはずがないでしょう。自分は陰キャなんですから、休日くらいは他人に気を遣った会話をせずに暮らしたいんですよ」
さらに休日に全力を楽しんだ挙げ句に翌朝には意気揚々と出勤していく面々に男性は「なんて体力なんだと驚愕しますし、負けている感を感じてしまいます。だから余計に行事に参加したくないんです」
男性は「どうしても休日出勤が」などと「必死に断る方法を考える」ようになってしまったという。
ある人にとっては「リラックスできて、楽しい近所付き合い」でも、見方・立場が違えば「単なる苦行」。どちらが悪いわけでもなく、単に相性が激悪なのだ。これぞ「隣人ガチャ」の難しさだろう。特に新築が一斉に売り出されるようなエリアでは、どんな人が住むことになるかを事前に知るすべはなく、運を天に任せるしかない。
もちろん最終手段としては売却して引っ越すというのも可能だが、それに伴う大変さは想像に難くない。男性は「子供や妻のことがなければ、ご近所付き合いを断ってボッチで過ごしたいくらいですよ」とこぼしていたが……。この受難はいつまで続くのだろうか。
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