治療法がない「スマホ難聴」…WHO、推奨デバイスの国際規格を発表
リセマム2019年2月19日(火)13時45分
WHOは2019年2月12日、3月3日の国際耳の日(International Ear Care Day)に際して、世界の12~35歳の若者11億人がスマートフォンをはじめとする音響機器利用や娯楽イベントなどでの大音響により深刻な難聴リスクに晒されていると発表した。
WHOの分析では、すでに世界の5%にあたる4億6,600万人(大人4億3200万人、子ども3,400万人)に聴覚障害の症状があらわれており、2050年には9億人以上が日常生活に支障をきたすほどの聴覚障害を抱えることになると推測している。
安全な視聴の目安は、最大80デシベルまでの音量で、1週間につき40時間までの視聴としている。さらに、今回の報告ではITU(国際電気通信連合)とともに、聴覚障害予防にあたってスマートフォンなどを含む機器の製造と使用に関する国際規格を発表した。
WHOとITUが推奨する安全な視聴機器の規格は、以下の4つ。
1.WHOが定める大人・子どもの2通りの基準値をもとに、視聴行動を計測してくれる機能があること
2.視聴行動の履歴から、安全に視聴を行なっているか否かを警告してくれる機能があること
3.自動音量調整などの音量制限機能があること
4.安全な視聴に関する個別のメッセージや情報を発信安全な視聴に関する個別のメッセージや情報を発信してくれるもの
大音量による聴覚障害は「感音難聴」や「騒音性難聴」と呼ばれており、予防が最重要となる。WHOのテドロス・アダノム事務局長は「失った聴力は戻らない。今回発表した国際規格は、若い消費者にとってより良い予防策になりうるだろう」と期待を寄せている。
日本耳鼻咽喉科学会でも、感音難聴の予防策として、大音量でテレビを見たり音楽を聴いたりしないこと、大きな音が常時出ている場所を避ける、騒音下での仕事を余儀なくされている場合は耳栓をするなどを提案している。
一過性の難聴と異なり、徐々に進行するために自覚症状を感じにくいのも特徴だ。閉塞感や今までの聞こえとの違いなど、少しでも耳に違和感を感じたら、早期に耳鼻科を受診してほしい。
スマートフォン利用については、デバイスの性質上、視力に関する影響が取り沙汰されがちだが、今回の発表を機に、他にも弊害が潜んでいることをあらためて警告したい。
何でもできる便利なツールだからこそ、その使い方を誤ったり、偏った使い方をすることにより、心身ともにダメージを受けかねない。安全に、安心して、最大限有効に活用できる方法を今一度見つめ直したい。
WHOの分析では、すでに世界の5%にあたる4億6,600万人(大人4億3200万人、子ども3,400万人)に聴覚障害の症状があらわれており、2050年には9億人以上が日常生活に支障をきたすほどの聴覚障害を抱えることになると推測している。
安全な視聴の目安は、最大80デシベルまでの音量で、1週間につき40時間までの視聴としている。さらに、今回の報告ではITU(国際電気通信連合)とともに、聴覚障害予防にあたってスマートフォンなどを含む機器の製造と使用に関する国際規格を発表した。
WHOとITUが推奨する安全な視聴機器の規格は、以下の4つ。
1.WHOが定める大人・子どもの2通りの基準値をもとに、視聴行動を計測してくれる機能があること
2.視聴行動の履歴から、安全に視聴を行なっているか否かを警告してくれる機能があること
3.自動音量調整などの音量制限機能があること
4.安全な視聴に関する個別のメッセージや情報を発信安全な視聴に関する個別のメッセージや情報を発信してくれるもの
大音量による聴覚障害は「感音難聴」や「騒音性難聴」と呼ばれており、予防が最重要となる。WHOのテドロス・アダノム事務局長は「失った聴力は戻らない。今回発表した国際規格は、若い消費者にとってより良い予防策になりうるだろう」と期待を寄せている。
日本耳鼻咽喉科学会でも、感音難聴の予防策として、大音量でテレビを見たり音楽を聴いたりしないこと、大きな音が常時出ている場所を避ける、騒音下での仕事を余儀なくされている場合は耳栓をするなどを提案している。
一過性の難聴と異なり、徐々に進行するために自覚症状を感じにくいのも特徴だ。閉塞感や今までの聞こえとの違いなど、少しでも耳に違和感を感じたら、早期に耳鼻科を受診してほしい。
スマートフォン利用については、デバイスの性質上、視力に関する影響が取り沙汰されがちだが、今回の発表を機に、他にも弊害が潜んでいることをあらためて警告したい。
何でもできる便利なツールだからこそ、その使い方を誤ったり、偏った使い方をすることにより、心身ともにダメージを受けかねない。安全に、安心して、最大限有効に活用できる方法を今一度見つめ直したい。
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