「君のことを詠んだ短歌が...」 河原でチューバを吹く青年とおばあさんの優しい交流にグッとくる
コンサートに向けて河原で楽器のチューバを吹いていると、おばあさんが近づいてきて、
「去年もここで吹いてた君のことを詠んだ短歌がNHK大会で特選に選ばれたんよ」
と嬉しそうに話しかけてきた。そして1枚のメモ書きが手渡された——。
こんなエピソードが、ツイッターで注目を集めている。
こちらは、ツイッターユーザーのダイキチ(@kichitubaman)さんが2021年4月11日に投稿した写真。おばあさんから貰ったメモ書きには、
「河原にてチューバ練習する男の子
チューバに空と雲を映して
2020年1月 NHK短歌大会の特選二席になる」
と綴られている。この「短歌」について、NHK学園生涯学習講座のウェブサイトで調べてみると、たしかに「第21回 NHK全国短歌大会」の特選作品に選ばれていた。
きっと一生懸命練習する彼の姿を見て、詠んだ短歌なのだろう。
なんとも心温まる体験談に、ツイッターでは
「いいお話をありがとうございます」
「知らぬうちにたくさんの人の心に響く音色を奏でていたんですね♪これからも頑張ってくださいね」
「いいねえ、情景が目に浮かび、音が遠くから聞こえて来そうだ」
「何かグッときて、出先で泣きそうになってる。」
といった反応が寄せられている。
コンサートに向けて練習していると...
Jタウンネット記者は4月14日、投稿者のダイキチさん(会社員、男性)に詳しい話を聞いてみた。
彼は、音楽スタジオが予約できない時や、天気のいい週末には、河原で楽器の練習をするという。暖かな時季には、月に2〜3回ほど足を運ぶそうだ。
当時、大阪の安威(あい)川近くにある西河原公園(茨木市)付近で、4月24日に開かれるコンサートに向けてチューバの練習をしていた彼。その最中に、おばあさんから声をかけられた。
河原で個人練習してたら、おばあちゃんに声かけられて何かと思ったら去年もここで吹いてた君のことを詠んだ短歌がNHK大会で特選に選ばれたんよと嬉しそうに教えてくださいました、、、
— ダイキチ@チューバ (@kichitubaman) April 11, 2021
ありがとうございます、、こうして一人でも多くの人の心に何かを与えられる存在であり続けたいです。 pic.twitter.com/6BZr67js9V
ダイキチさんによると、おばあさんは音楽が好きで、「よくクラシックのテレビ番組を見ている」とも話していたそう。
手紙を貰った時の気持ちを聞くと、彼は
「河原という公共の場所での練習は一歩間違えば騒音行為であるにもかかわらず、すばらしい短歌にしていただいてとても温かい気持ちになりました。
なによりチューバという楽器を知って、覚えてくださっていることが嬉しかったです」
と述べた。
彼は自身のツイッターで、楽器の練習風景などをアップしている。
「今後は所属バンドが海外のコンテストに出場予定ですのでまずはそこに向けて練習に励みたいと思います。
音楽は生涯続けて、多くのひとに感動を与えられるようになりたいです」
と今後の抱負を語る。
河原でチューバを吹き、その背を見て歌を詠む。なんて幸せな連鎖だろう。
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