いまさら聞けない? 「ふるさと納税」のしくみ
節税というと「自分には関係ない」とスルーしてしまう人が多そうです。しかし、「ふるさと納税」をうまく使うと、会社員でも節税ができます。今回は、その仕組みをかんたんに説明します。
寄付したぶん税金が安くなり、さらに返礼品がもらえる
ふるさと納税は、好みの自治体にお金を寄付し、そのぶんだけ税金を安くしてもらう、という仕組みです。
名前は「納税」ですが、実態としては「寄附」になります。寄付金から2000円を除いた分「寄附金控除」が受けられます。
具体的に言うと、たとえば5万円をふるさと納税した場合、所得税や住民税が4万8000円分安くなります。この時点ではマイナス2000円ですが、ふるさと納税をすると多くの自治体で返礼品がもらえます。
返礼品の中身は自治体次第ですが、金額は「寄付額の3割まで」とされています。つまり、5万円寄付した場合、最大15000円の返礼品がもらえるイメージです。
注意点は「限度額」があることです。限度額のめやすは、ふるさと納税のポータルサイト(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html)で調べられます。事業収入や不動産収入がある場合は、計算が複雑になります。正確に知りたい場合は税理士さんに相談されるとよいでしょう。
さて、ここまで金銭面でのメリットを説明してきましたが、ふるさと納税はそもそも「自分の好きな地域、気になる地域に寄附することで、特定の地域への貢献ができる」という制度です。
たとえば、地震や豪雨といった天災で被害を受けた地域に「ふるさと納税」し、支援することもできます。私も何度か被災地にふるさと納税したことがあります。
私の場合ほかに、これから旅行したいとか、以前旅行した際にとてもいいところだったとか、また旅行した時に食べた物が食べたいとかいう時にふるさと納税をしています。
デメリットは、「寄附金控除には確定申告が必要で、ふるさと納税をしてからお金が返ってくるまでタイムラグがある」という点です。また、返礼品が届くまでに時間がかかるケースもあります。
実際の手順は、次のような流れです。
1.ふるさと納税のポータルサイトなどから、ふるさと納税をしたい地域を探す。
2.金額を決めて、振り込みやクレジットカード支払いをする。
3.後日、ふるさと納税をした証明書や返礼品が届く。
4.証明書を添付し確定申告すれば、手続き完了。
(※ワンストップ特例制度という、確定申告が不要になる制度を使えるケースもあります。)
まずは、ふるさと納税のサイトで返礼品リストを眺めてみると、イメージがわいてくるかもしれませんよ。
【プロフィール】佐藤祐一
投資家・ファイナンシャルプランナー・社会福祉士。2019年から投資で月収を半年で3倍、1年間で5倍にした経験を活かし、人々の金融リテラシーを高めて、夢を叶えるための資産形成のサポートを実施。取り組んでいる投資は株式投資、不動産投資、FX投資、暗号通貨のマイニング、事業投資など。東京、大阪、京都、愛知など日本各地でお金に関する相談やコンサルティング、株式投資のコンサルなどを平均週6名実施し、年間50名を担当。どの投資にも肩入れせずに、お金の考え方を身に着け、良い投資と悪い投資の見極めをできるようにすることを重視している。現在、タイムチケットで相談を受け付けている。
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