世界一長い19センチの鼻を持っていた男! ギネスブックにも登録されたエレファントマンとは?
世界最長の鼻を持った男は18世紀初頭の“エレファントマン”だった――。
■世界最長の鼻を持つ男
まさに“エレファントマン”を体現する19センチ(7.5インチ)の世界最長の鼻を持つトーマス・ウェダーズの記録は18世紀初頭に樹立されて以来、いまだに更新されていない。人類史上に燦然と輝く“ロングノーズ”なのである。
1730年頃、イギリスのヨークシャーで生まれたトーマス・ウェダーズは、18世紀半ばに活躍したサーカスの幕間に登場して観客を楽しませるパフォーマーであった。
ウェダーズはヨークシャー中のサーカスイベントで彼のこの素晴らしい鼻を披露したと考えられていたが、残念なことに当時、この驚異的な鼻の全貌を撮影できるカメラはなかった。そしてサーカスの余興でのパフォーマンスを除けば、ウェダーズの人生についてはあまり知られてはいない。
またギネスブックが「世界最大の鼻」の称号を彼に与えたのは彼の死後になってからであったのだ。
かつてイギリスで出版されていた月刊誌「ストランド・マガジン(The Strand Magazine )」(1851-1910)の1896年に刊行された誌面でウェダーズがフィーチャーされている。
「したがって、個人の重要性を表現する際に鼻が一様に的を射ている場合、この価値のある者は、スレッドニードルストリート(ロンドンの繁華街)ですべてのお金を集め、全ヨーロッパを征服するべきだったという言い分は、彼のこの驚異的な鼻が羨望と勇敢さの複合体だったからです」(同誌より)
こうした称賛の一方で、記事はウェダーズに知的障害があるように見えることを遠回しに言及している。
「しかし、彼のあごが弱すぎるか、眉が低すぎるか、または自然がこの天才に鼻を与えるという仕事に疲れ果てて、彼に脳を与えることを完全に忘れてしまったかのどちらかでした。あるいは、鼻がこの後者の産物を締め出してしまったのかもしれません」(同誌より)
■頭部が蝋細工で再現される
そしてウェダーズは1780年頃、ヨークシャーで50歳、あるいは52歳で死去したといわれている。
「いずれにせよ、このヨークシャーの男は、最も悲惨な愚かさとして表現される精神状態で、鼻と共に生き、鼻と共に死んだと言われています」(同誌より)
ウェダーズの頭部は蝋細工で再現されて永遠に不滅となり、現在はタイ・パタヤの「リプリーズ・ビリーブ・イット・オア・ノット! 博物館」に所蔵・展示されている。
彼の蝋細工の画像がオンラインで広まった後、あるredditユーザーは、ウェダーズの鼻の大きさにショックを受けている。
「ここで実際に何が起こっているのか? 腫瘍? 過剰な成長? ランダムな遺伝的エラー? 鼻孔は先端まで伸びていますか? 私にはたくさんの質問があります……」(あるredditユーザー)
稀代の鼻の長さを誇ったウェダーズだけに、その記録が塗り替えられる日が来ることはまず考えられそうもない。
参考:「Daily Star」、「Wikipedia」ほか
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