経営層がリモートワークを導入しない理由 1位「在宅ではできない業務だから」、2位「社員の管理が難しい」
ワークスモバイルジャパンは11月26日、「リモートワークに関する意識調査」の結果を発表した。調査は10月に実施し、今年1月から10月初旬までリモートワーク未実施で、主にデスクワークを除く業務に従事する社員を雇用する企業の経営層480人と社員500人から回答を得た。
新型コロナが今後も拡大した場合、不安を感じるとする回答は経営層で76.1%にのぼる。
経営層の8割「今後もリモートワークは導入しない」社員に対して、所属企業でリモートワークを導入できると思うか聞いたところ、「不可能だと思う」(71.0%)が圧倒的多数派となった。「可能だと思う」はわずか1.4%だった。
経営層においても、「不可能だと思う」は79.0%にのぼる。さらに、経営層に今後、リモートワーク導入するか聞いたところ8割が否定。導入に前向きな人は3.1%とごく少数だった。
導入しない理由の最多は「社員がリモートワークできない業務をしている」(73.9%)だった。以降、「社員の管理・マネジメントが難しいから」(10.9%)、「社員の業務効率が落ちると思うから」(10.7%)、「リモートワークに必要なツール導入費用がかかる」(7.1%)と続いた。
一方で、約2割の経営層は新しい取り組みや業務改善に意欲を持っており、具体的な内容としては「ビデオ会議ツールを活用した接客・営業」(34.5%)、「タブレット端末の導入」(30.9%)、「業務報告のオンライン化」(25.5%)などが挙がった。
社員に、所属企業がリモートワークを導入しなかったことで、会社や働き方に変化があったか聞いた。「現在の働き方を今後も継続する意識」に関しては、「低下した」(17.4%)という回答が「上昇した」(6.0)を上回った。特に20代社員では、低下した人が21.7%もいた。
「異職種・異業界への転職意向」に関しては、16.4%の人が「向上した」と回答している。ここでも20代社員の5人に1人は転職意識が向上しており、顕著だった。リモートワークの未導入が若手人材の退職リスクにつながっていることがうかがえる結果となった。
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