AIによる自動運転車は高齢者の新しい移動手段になるか、神戸市で実証実験
[Jステーション−広島ホームテレビ]2017年11月30日放送の広島HOMEテレビ「Jステーション」で、11月7日から神戸市ではじまった車の自動運転実験が紹介されました。
公共交通サービスを目指して
全国で高齢者による事故が相次ぐ中、県内では6663件の65歳以上の運転免許証の返納がおこなわれたということです。
一方で、代わりの移動手段はどうするのかといった課題も残されています。その課題を解消することができるのか、新たな公共交通サービスとしてAI(人工知能)による自動運転が可能な車を導入できないかと、実証実験が始まりました。神戸市やNTTドコモ、群馬大学などが手を組んで進められます。
舞台となったのは、神戸市北区筑紫が丘にあるニュータウン。住民の4割が65歳以上で、とにかく坂道が多い地域です。
95歳の住民男性は、「(坂道を)歩くの大変じゃないですか?」との記者の質問に、「ちょっと難しいですけど、しかたない。買い物しないといかん、食べないといかん。(遠方には)車がないと行けない」といわれていました。
一方で高齢になり、免許を返納する人も増えていて、皆さんの頭を悩ませているのが移動手段の確保でした。
とはいうものの、ちょっと構えてしまう自動運転。そこで記者が体験してみました。パネルから選択すると自動運転に切り替わり、ドライバーがハンドルから手を離します。すると、触れていないのに微妙にハンドルが動きます。右折ではハンドルに触らなくても回ります。
念のため、監視する人がついた状態で運用されますが、あくまでも運転はAIがおこなう自動運転車。時速20km以内で走行し、住民が買い物や病院に通う際などに利用されます。
初めて乗った住民からは、「(乗り心地は)いい! いい! 申し分ない、静かやしね」「スピードがあまり出ないから安心して乗れる」といった感想がありました。
実証実験は12月24日まで。神戸市などは今回、住民のニーズを満たせるかどうかを検証し、将来の実用化につなげる考えです。住む人たちにも優しい交通手段として、実現する日が楽しみですね。(ライター・石田こよみ)
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