DAZN再値上げ?Jリーグ放映権契約に海外「契約者に負担転嫁」J3放送も未定

2024年1月1日(月)0時10分 FOOTBALL TRIBE

DAZN 写真:Getty Images

 2017年から明治安田生命Jリーグの公式戦を配信しているスポーツ動画配信サービス『DAZN』。月額料金の値上げやUEFAチャンピオンズリーグ(CL)をはじめ一部コンテンツの配信停止などで注目を集めたり、2024シーズン以降のJ3リーグ放映が未定である中、海外からもJリーグやDAZNに対する厳しい声が上がっている。


 DAZNは2016年8月23日に日本国内でのサービス提供を開始すると、2017年からJリーグ中継もスタート。Jリーグとは2017年から10年間で約2100億円という放映権契約を結んでいたが、2023年3月に契約内容を見直し。2023年から2033年までの11年間で約2395億円と条件で合意に達したが、この新契約には「DAZNが来季以降のJ3放映権を手放し、Jリーグが引き取る」という条項が盛り込まれている。


 またDAZNの放映権料や月額料金値上げについては、2023年10月28日にカターレ富山がファン・サポーター向けに開催した「第3回秋春シーズン制移行タウンミーティング」で議題に。同クラブが一時掲載していたタウンミーティングの報告書(現在は削除)では、「放映権料について、当初、Jリーグはダゾーンと年間視聴者数を100万人でグリップしているが、現在は40万人程度に留まっているため、ダゾーンは大赤字となっている」と、DAZNの置かれている厳しい現状が記されている。


 このJリーグとDAZNの現状には、日本のファン・サポーターのみならず韓国メディア『フットボリスト』も注目。同メディアは「放映権大当たりのブーメランとなったDAZNが、Jリーグのジレンマになる可能性」という見出しのもと、DAZNの見通しの甘さや契約者への負担転嫁について以下のように綴っている。


 「DAZN契約者数は100万人を超えた後、頭打ち状態だ。DAZNは日本の潜在的なサッカーファンの数を約3200万人と見積もり、2017年の放映権獲得時には目標を400万人に定めていたが、その目標には及んでいない」


 「契約者からの月額料金徴収だけでは放映権への投資を回収することが難しくなったことにより、Jリーグは契約更新の過程でDAZNに有利な契約内容を追加し続けている。J3リーグ中継については、視聴者数の低迷を理由に契約更新を見送ることが決定。地上波放送による追加収入をDAZNに提供することも決まった」


 「DAZNの状況は一向に改善されず、その負担は最終的に契約者に転嫁されているようだ。DAZNがサービスを開始した2017年当時、月額料金は1780円(通常申し込みの場合)だった。当時は携帯キャリア数社と提携し、980円という低価格で視聴可能だった」


 「しかし2022年には3000円に値上げすると、2023年の契約更新で3700円に。物価上昇を考慮しなければならないが、Jリーグのファン・サポーターにとっては、『スカパー!』の2980円よりも高い月額料金を支払って見なければならないのが現状である」


 2023年12月31日時点で、2024シーズン以降のJ3リーグ放送に関して公式発表していないJリーグとDAZN。契約者数の“目標未達”が表面化した今、2024年にDAZNの月額料金が再び値上げとなる可能性も考えられる。

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