北九州内定FW佐藤颯太の2発などで勝利も…日章学園指揮官「ひと言で言えば最悪」

2018年1月1日(月)8時6分 サッカーキング

北陸戦で2得点の日章学園FW佐藤颯汰 [写真]=瀬藤尚美

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取材・文=篠幸彦(提供:ストライカーデラックス編集部)

 良くも悪くも試合の見どころは日章学園のエースストライカーで、ギラヴァンツ北九州加入が内定している佐藤颯太の活躍に集約される。試合後の日章学園・早稲田一男監督の第一声は「ひと言で言えば最悪です」と、3−1で初戦を飾りながら表情を曇らせた。

 試合開始から日章学園は佐藤颯を軸に、恩塚幸之介と河原淳の両ワイドがディフェンスラインの裏を狙い、北陸の守備陣に圧力をかけていった。開始直後こそ北陸と激しく主導権を奪い合ったが、前半11分に右SB阿部稜汰のクロスを佐藤颯が右足で合わせて先制点。その10分後には北陸CB掘圭吾のコントロールミスをかっさらった佐藤颯が2点目を決めた。注目のエースの攻撃力がいきなり爆発した。

 しかし、その直後の23分。北陸は坂東陽優吾のCKを混戦の中で杉村勇輔がヘディングで押し込み1点を返す。早々の2失点で沈みかけていた北陸は、全国大会で初となる得点で息を吹き返した。

 そこから日章学園はイージーなパスミスが重なり、序盤の勢いが影を潜め始める。前半終了間際にボランチ河野翼に代えて、1年生FW鈴木陽介を投入。システムを4−5−1から4−4−2にシフトするなど打開を図ったが、自慢のサイドアタックはなかなか機能しなかった。

 思うように決定機を作れないものの、運動量とハードな守備で北陸の攻撃を抑え込みチャンスを与えなかった。スコアは動かず、ただ時間だけがジリジリと進む展開が続き、試合終了が見えてきた後半40分。前がかりになった北陸のディフェンスラインの裏を抜けた鈴木が、ダメ押しとなる3点目を決めて勝負アリ。

 2点のリードを奪いながらうまくペースを握ることができなかったチームに対し、早稲田監督は「何を1年間やってきたのかわからないくらいの中身のないゲーム」と、不甲斐ない内容に不満を募らせた。「決めるべき選手が決めてくれた」と佐藤颯の2ゴールという結果は評価したが、「こんなサッカーではこれから先は厳しい」と低調なチームに警笛を鳴らした。

 2回戦は佐賀東との九州対決。初戦を完封勝利で勢いに乗る相手に、日章学園はエース佐藤颯を中心に本来の戦いを取り戻すことができるのか。

サッカーキング

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