久保建英がリーガで起こしたセンセ−ション。新たな「革命」を起こす予感

1月1日(水)6時10分 Sportiva

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サッカー 久保建英 編

すでにマジョルカの主力として出場を重ねている久保建英
「久保はすばらしい才能の持ち主だし、いつか最高の選手になるだろう。だからこそ焦らずに、成長するための猶予を与えながら見守りたい」
 マジョルカのビセンテ・モレーノ監督は当初そう言って、久保建英(18歳)について慎重な見解を語っていた。
 しかしスペイン1部マジョルカで、久保はすでに完全に認められた存在と言える。監督の予測を軽く超えてしまった。そのプレースキルの高さはチーム内でも歴然としており、レギュラーというより主力に近い。
 そして2020年、久保には東京五輪も控えている。自国開催の五輪は特別な響きがある。ひとつの祝祭になるかもしれない。ただ、久保はオリンピックの枠すら飛び出しつつあるのだ。
 久保の2019年はめまぐるしかった。
 2018年まではJ1で力不足を露呈し、「期待の若手」のひとりにすぎなかった。しかし、2019年になると、2月に開幕したJリーグで先発の座をつかむ。そしてゴールデンウィーク前には、首位争いをするFC東京で主力というよりエースになっている。5月には日本代表に選出され、6月には18歳となって世界的なビッグクラブであるレアル・マドリードと契約。代表としてコパ・アメリカに出場した。
 8月には、リーガ・エスパニョーラ1部マジョルカに期限付き移籍。地中海に浮かぶ島で、久保は序盤戦こそ途中出場が多かったものの、出場した試合では必ず爪痕を残してきた。そして9月はアトレティコ・マドリード戦、アラベス戦で先発出場。10月には代表戦から戻ってすぐのレアル・マドリード戦に途中出場し、金星に貢献した。11月に入ると第12節からは4試合連続先発出場。第13節のビジャレアル戦では、PKを誘うドリブルを見せただけでなく、鮮烈なゴールも決めたのだ。
 第14節のレバンテ戦、久保は違いを示している。ボールを引くフェイントで一度に2人を置き去りにするなど、20人のフィールドプレーヤーの中でも出色だった。左サイドをスタートポジションにするも、前線を自由に駆け回って、そのたび優位を作った。同点のシーンも、右サイドで起点になってサイドを崩した。

 第15節、ベティス戦も序盤から左足で鋭いシュートをたて続けに放っている。後半も左右、中央から3〜4回の決定機を作り出した。終盤にはひとりで切り込んでのからのミドルシュートでゴールを脅かすが、これは相手GKに止められた。チームは敗れたが、彼のプレーは際立っていた。
「1部の有力選手」
 久保はすでにその定評を手にしている。どのクラブのどんなプレースタイルにも適応できるはずで、ひ弱さはない。
 CIESというサッカー調査機関が、欧州の有力リーグで期限付き移籍している選手の評価額を発表している。1位はバイエルンのブラジル代表フィリペ・コウチーニョの9650万ユーロ(約115億円)だった。続いて、2位にダニ・セバージョス(アーセナル)、3位にマルティン・ウーデゴール(レアル・ソシエダ)、8位にアクラフ・ハキミ(ドルトムント)、31位にセルヒオ・レギロン(セビージャ)。そして33位に18歳の久保が1700万ユーロ(約20億円)でランク入りし、その価値は上がり続けている。
 久保は開明的である。すでに語学を身につけ、コミュニケーション力も高く、文化道徳だけでなく、プレーリズムにも素早く適応。おかげで、持ち前の高いスキルや知性を試合で、持ち腐れにすることなく存分に出すことができている。過去にスペインを挑戦の場に選んできた選手たちとは一線を画している。
「レアル・マドリードに残るべきだった」
 そんな意見もあるが、久保は高いレベルでプレーする可能性を選択したにすぎない。ブラジル代表のロドリゴのように、Bチームのカスティージャにとどまってチャンスを得るのもひとつの選択だろう。ただ、久保は進んでチャンスをつかみ取る道を選び、今やセンセーションを起こしつつある。たとえ1年での復帰がないとしても、1部リーグで積み上げた実績は彼を逞しくするはずだ。
 同国のスポーツ紙『エル・ムンド・デポルティーボ』は、「久保の所有権を持つレアル・マドリードが、復帰リスト5選手にその名を加えた」と報じている。ほかの4人はウーデゴール、レギロン、セバージョス、ハキミ。いずれも、トップクラブで主力として活躍している選手たちだ。

 2019年最後の試合になった第18節のセビージャ戦でも、久保はひとり奮闘した。微妙な判定の連続で試合は壊れかけていたが、彼は巧みなボールコントロールで相手のディフェンスを翻弄。敗れはしたが、チーム最高の評価だった。
 2019−20シーズンの終盤は、久保の去就を巡って周囲が騒がしくなるだろう。世界的スター候補のひとりとして、東京五輪に挑むことになるか。日本人サッカー選手として革命を起こそうとしている。
 2020年、久保は未知の景色を見せてくれるはずだ。

Sportiva

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