連覇目指す青森山田が好発進! 初戦大勝を支えた守護神の思いとは

1月2日(火)23時54分 サッカーキング

草津東戦に先発した青森山田イレブン [写真]=梅月智史

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取材・文=安藤隆人(提供:ストライカーデラックス編集部)

 前半は互いに手堅い展開だった。前回王者の青森山田はロングパスとサイドチェンジを多く入れ、ピッチを広く使う展開で草津東を揺さぶりに掛かるが、草津東は4バックが冷静に対応。さらに、そこからスピードとテクニックのある左MF栗山高季(2年)と1トップの渡邉颯太(1年)に素早くつなぎ、鋭いカウンターを見せて会場を沸かせた。

 その中で冷静なプレーでチームに安定感をもたらしていたのが青森山田GK坪歩夢(3年)だ。

 坪にとって、この1年は非常に苦しかった。昨年度はベンチメンバーとして選手権優勝を経験。今年度はGK廣末陸(FC東京)から背番号1を引き継ぎ、正GKになるはずだった。しかし、春先は2年生GK飯田雅浩がスタメンを張った。

「悔しかった。最後の年だし絶対にレギュラーを奪いたかった」と必死で努力した結果、途中で正GKをつかみとり、インターハイも守護神としてプレーをした。しかし、インターハイ後に鎖骨を骨折して離脱をすると、その間に飯田に再びレギュラーを奪い返されてしまった。

 10月から練習に参加し、11月に完全復帰するも、プレミアリーグEASTでゴールを守ったのは飯田だった。そして、リーグ最終節となったFC東京U−18戦。連覇がかかった重要な一戦も、スタートは飯田だった。しかし、0−2でリードを許した60分に、突然の出番がやってきた。代わってゴールマウスに立つと、「いきなりで驚いたけど、負けていたし、しっかりとチームを落ち着かせようとプレーした」と、冷静なコーチングと背後のスペースのカバーリングを見せ、ばたついていたチームを安定させた。77分に久保建英にゴールを許したが、試合を2−3の大接戦に持ち込ませたのは、間違いなく坪の存在が大きかった。

「4カ月ぶりの公式戦でしたが、問題なくプレーできた」。これで手応えをつかんだ坪は、その後も安定したプレーを披露。迎えた選手権初戦・草津東戦でついに復帰後初スタメンをつかみとった。

「正直、試合に出られるか最後の最後まで不安でした。でも、黒田(剛)監督が僕を使ってくれた。感謝しかなかったですし、立ち上がりから緊張せずにリズムよくプレーできました」

 その言葉どおり0−0で迎えた前半21分に、草津東の栗山が裏に抜け出すも、タイミングよく飛び出してシュートを打つ前にキャッチ。相手に隙を与えなかった。そして前半37分には、相手のスルーパスが長くなったところをペナルティーエリア内でキャッチせずにロングキック。「ラインを一気に上げさせようと思った」と瞬時の判断で蹴り込んだボールからの展開で、MF郷家友太(3年)の先制弾が生まれた。

 そこからチームがゴールラッシュをしていく中でも、冷静に最終ラインをコントロールし、栗山に前半40分、裏へ飛び出されたがシャットアウト。後半28分には草津東の渡邉の強烈なシュートも、見事な飛び出しでブロック。ゴールを許すことなく、5−0の完封勝利に貢献をした。

「まだ完全にポジションを確保したわけではないので、気を抜かないでチームの勝利に貢献したい」

 もう絶対にこの場所を渡さない。1年で2度、ポジションを取り返した男の真価は、まさにここから発揮される。

サッカーキング

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