元世界4階級制覇王者がまさかの低評価 井上尚弥への“最強説”に異論「イノウエはドネアに苦戦したことを忘れるな」

2024年1月5日(金)11時0分 ココカラネクスト

タパレスを打ち破り、2階級4団体統一を成し遂げた井上。その強さは世界的な話題となっている。(C)TakamotoTOKUHARA

 ボクシング史に刻まれる快挙をやってのけた井上尚弥(大橋)に、まさかの“低評価”が下された。

 その強さは、疑いようがない。昨年12月26日に東京・有明アリーナで前WBA&IBF王者マーロン・タパレス(フィリピン)を撃破した井上。テレンス・クロフォード(米国)以来となる史上2人目の2階級4団体統一を成し遂げた「モンスター」は、キャリア26戦無敗(23KO)と文字通り敵なしの強さを発揮し続けている。

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 スーパーバンタム級でも圧倒的な強さを見せつける井上。全階級で体重差のハンデがない場合に誰が最強であるかを指す「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」でも、海外の媒体によっては世界1位に格付けされるほどだ。

 しかし、そんな30歳の日本人の強さを認めようとしない識者もいる。元世界4階級制覇であるロイ・ジョーンズJr.氏(米国)は、「“バド”(テレンス・クロフォードの愛称)は誰にも苦戦すらしていない」と真っ向から井上最強論に異を唱えた。

 数多の死地を潜り抜け、ボクシングの酸いも甘いも熟知するジョーンズJr.氏は、米メディア『Boxing Social』で「いいか? ナオヤ・イノウエは最初にスーパーバンタム級に階級を上げた時にノニト・ドネア(フィリピン)に苦戦した。それを忘れるな」と指摘。そのうえで「バドは3回階級も上げたが、まだ誰にも負けていない。だからイノウエの方が優れているなんて言うべきじゃない」と断言した。

 無敗という事実に加え、強敵相手にも苦戦知らずのクロフォードの試合内容も考慮すべきと熱弁を振るう往年の名手は、こう続けている。

「バドは、イノウエや他の誰かをPFPでトップに置くことができないということを、我々に示してくれる相手がいた。彼はしっかりと証明している」

 もっとも、井上もドネアには2戦2勝と敗れておらず、昨年7月には「難攻不落」とされたスティーブン・フルトンにも8回TKOと圧勝。内容面でも申し分ない結果は出している。ゆえにクロフォードとの比較論争は難しい。

 巷でも答えの出ていない論争に、伝説的な元スターも思わず持論を投げかけたくなる。それほど井上のネームバリューは、ボクシング界において凄まじいものになっていると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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