2ゴールで完封勝利貢献の青森山田DF小泉 黒田前監督のセットプレー指導「欲張りすぎるな」を発揮

2024年1月5日(金)0時37分 サッカーキング

青森山田DF小泉佳絃(右)[写真]=佐藤博之

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  第102回全国高校サッカー選手権・準々決勝が4日に行われ、青森山田(青森)は昌平(埼玉)に4−0で勝利し、準決勝進出を決めた。試合後、青森山田のDF小泉佳絃がメディア取材に応じた。

 青森山田は開始2分で先制点を奪うと、勢いに乗り、4分に追加点を奪う。ハーフウェーライン付近の左サイドから芝田玲がフリーキックでロングボールを蹴ると、ペナルティエリア手前の競り合いでコースが変わり、菅澤凱がボールに触れた。そして、ボールは小泉佳絃のもとへ。小泉は角度のないところからうまくゴールへ押し込み、ゴールネットを揺らした。得点場面を振り返り、小泉はこう語る。

「フリーキックから背後に抜けて、どんなことがあるかわからないと思ったので、自分も抜け出したら、凱もいい感じに落としてくれたので、振り抜いて決まってよかったです。(角度のないところからのシュートだが)練習でもやっているのでイメージ通りに出来たかなと思います」

 さらに19分に青森山田が追加点。米谷の抜け出しから芝田が決めてリードを3点差に広げる。

 その後、徐々に昌平がボールを動かす時間が増えていった。しかし、小泉には全く動じることなく、守り抜く自信があった。

「(失点)ゼロでいくことは、試合前からこだわっていたことでした。みんながキツイ時にいかにゼロでいけるか。それがセンターバックとしての一番の醍醐味だと思うので、その意味でもゼロでいけたのは良かったです」

 前半を無失点で守り抜いた青森山田は、後半開始早々に試合を動かす。ペナルティエリアから少し離れた場所でフリーキックを獲得すると、キッカーは再び芝田。小泉は「芝田と蹴る前に目を合わせて、GKの前に落としてくれと言っていました」と、蹴る前から駆け引きは始まっていたと明かす。

 結局、芝田は小泉の狙いとは違うファーサイドを選択したものの、キャプテンの山本虎が競る段階で、折り返しを準備していた。そして、こぼれてきたボールをあとは押し込むだけ。うまくミートはできなかったが、「『気持ち』で流し込んだ」と胸を張った。

 重要な準々決勝でセットプレーから2得点を決めた小泉。セットプレーの動き方に関しては、昨年まで青森山田で指揮を執り、現在はFC町田ゼルビアの黒田剛監督から教わった心得があるという。

「黒田監督に昔『欲張りすぎるな』と言われたことがありました。ゼロでいくのが一番の財産というのはあるんですけど、『欲張らずに自分のところに来たときに決めろ』という感じだったので、自分も欲張らず、こぼれたところを狙った結果がつながったのでよかったです」

 黒田前監督からの教えを実践して2ゴールを決め、守備でも昌平を無失点に抑えた小泉。試合後には重圧から解放され、「得点も取りたかったので、取れてほっとしています。ここからもっと波に乗っていけたらいいなと思います」と、安堵の表情を浮かべていた。

 そんな小泉を擁する青森山田は、6日に国立競技場にて、準決勝で市立船橋(千葉)と対戦する。

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