選手時代の“忘れ物”を取り戻した青森山田・正木監督「母校の指導者として優勝したいという思いがあった」

2024年1月8日(月)19時29分 サッカーキング

胴上げされる正木昌宣監督 [写真]=金田慎平

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 第102回全国高校サッカー選手権大会・決勝戦が8日に行われ、2大会ぶり通算4度目の全国制覇を成し遂げた青森山田の正木昌宣監督が優勝会見に出席した。

 高円宮杯U−18プレミアリーグの“王者”として今大会に臨んだ青森山田は、飯塚、広島国際学院、昌平、市立船橋、そして同日の決勝戦で近江を撃破。2大会ぶり通算4度目の全国制覇を成し遂げるとともに、“2冠達成”に。チームを率いる正木監督は、「本当に選手たちがこの大舞台でも、緊張することなく、今まで1年間積み上げてきたハードワークすること、いい守備からいい攻撃することを90分間徹底してくれました。これが全てだと思えるぐらい、最後までやってくれました。まだ、優勝したという実感は湧きませんが、ただただ頑張ってくれた選手に感謝の気持ちでいっぱいです」と選手たちの奮闘を称賛した。

 青森山田にとっては、変化の1年だった。1994年から2022年までの29年間で、3度の選手権優勝に導いた黒田剛前監督(現:FC町田ゼルビア監督)が退任し、その後任を任されたのが正木監督だ。青森山田を強豪校へと押し上げた“偉大なる名将”からチームを引き継いだことについては「とんでもない記録や結果を出してきた前監督から引き継いだスタートでしたので、このような体験をしたことがある指導者が全国でも少なく、誰に相談することもありませんでした。自分なりに監督と19年間やってきて、監督がいたときも、色々なプレッシャーをかけられていたので、まぁそれに比べたらちょっとのびのびできたかな(笑)」と冗談を交えつつ、「ただ、皆さんが思っているようなプレッシャーは本当にあんまり感じず、スムーズに渡してくれた前監督に感謝したいです。また、そのプレッシャーを逆に跳ね除けてくれた選手たちが、本当に1年間逞しくやってくれたのも、そういうのを感じずにここまで来れた要因だと思います」と明かしている。

 現在41歳の正木監督は、青森山田で選手としても選手権を経験している。残念ながら選手時代は優勝を成し遂げられなかったが、指揮官として全国制覇という“忘れ物”を取り戻した正木監督は「母校の指導者として優勝したい、という思いで指導者になりました。昨年、びっくりした形で監督を引き継ぎ、この1年は試行錯誤しました。本当に報われたという感じです。(選手に)感謝しかありません」と告白。続けて「もちろん、優勝する気持ちで指導者になりましたが、このような形でできるとは思ってもいませんでした。ただ1番は、黒田前監督のベースの上に、まだ自分が乗らせてもらっているだけですから、1回優勝したことで、欲もどんどん出てきそうなので、来年からも頑張ります」と意気込みを示している。

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