筑波で驚異の58秒台記録。ダンロップ、東京オートサロンでニッサンGT-R専用高性能タイヤを初披露

2024年1月12日(金)17時5分 AUTOSPORT web

 住友ゴム工業は1月12日、千葉県の幕張メッセで開催中の世界最大級のカスタムカーイベント『東京オートサロン2024(TAS2024)』にて、『SPORT MAXX』シリーズのフラッグシップタイヤとなるニッサンGT-R専用モデルのプロトタイプを初披露した。TAS2024直前の1月9日に筑波サーキットで行われたタイムアタックでは、飯田章がニッサンGT-Rニスモのステアリングを握り、58秒820を記録している。


 ダンロップブランドを展開する住友ゴム工業は、2007年からニッサンGT-R(2014年から登場したニッサンGT-Rニスモ含む)の新車装着タイヤを開発。GT-Rの新車装着タイヤの開発・研究を行う技術陣は、GT-Rがマイナーチェンジされるたびに、新車装着タイヤに関しても幾度と改良を重ね、ニッサンへ納入してきた。


 ダンロップとニッサンの継続したタイヤとクルマの改良は、2019年に松田次生のドライブでSP SPORT MAXX GT600 DSST CTT(GT-R MY2020新車装着用タイヤ)を装着したGT-Rニスモ(MY2020)が記録した、当時の市販車最速タイムとなる59秒361というかたちで現れた。チューニングカーではない、市販車かつ新車装着用タイヤでの1分切りは大きな話題となった。


 2020年以降は新型コロナ禍となり、ダンロップとGT-Rによる筑波でのタイムアタックは行われていなかった。そんななか、GT-R専用の新車装着タイヤを開発してきた技術メンバー主導で、ダンロップが展開するスポーツタイヤブランド『SPORT MAXX(スポーツマックス)』のフラッグシップタイヤという位置付けで、これまでダンロップは培ってきた技術を存分に投入したGT-R専用高性能タイヤの開発がスタートすることとなった。

東京オートサロン2024でお披露目となった『SPORT MAXX』のプロトタイプ


 今回お披露目された新しい『SPORT MAXX』のプロトタイプは、300km/h走行に耐えるサーキット用スポーツタイヤであり、グリップ向上と接地面の圧力の均一化を狙って路面追従ブロック形状を採用しつつ、街乗りも想定したロードノイズ低減も計っているというから驚きだ。


 さらにはスポーツ走行時の摩耗を均一化させ、タイヤの寿命を延ばすべく、スポーツ走行専用に最適なショルダー形状を採用した。そしてこのプロトタイプも新車装着タイヤと同じく、ランフラットタイヤだ。まさに、サーキット用スポーツタイヤの領域を越え、住友ゴム工業の技術が詰まったタイヤが誕生したと言えるだろう。


 先述のとおり、住友ゴム工業は1月9日に同タイヤをGT-Rニスモに装着し、ニッサンの協力のもと筑波サーキットでタイムアタックを実施。日産自動車の田村宏志氏も見守る中、ベテランレーシングドライバーの飯田章がステアリングを握った。青空の広がる快晴に恵まれる中、SPORT MAXXは2019年の記録を大幅に短縮し、58秒820を記録することに成功。長年GT-Rとともに歩んできた住友ゴム工業/ダンロップの技術力が改めて示される結果となった。


 今回発表された新しい『SPORT MAXX』のプロトタイプは、先述のとおりニッサンGT-R専用となるため、サイズ設定はフロント用255/40ZRF20、リヤが用285/35ZRF20のみとなる。今後の展開、続報を心待ちにしたいところだ。

東京オートサロン2024でお披露目となった『SPORT MAXX』のプロトタイプ
東京オートサロン2024のダンロップブースには飯田章がステアリングを握ったニッサンGT-Rニスモも展示された
アタックを担当した飯田章と、日産自動車の田村宏志氏、住友ゴム工業/ダンロップのメンバー
快晴に恵まれた筑波。記録は58秒820となった

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