JOC竹田会長から事情聴取…仏当局が東京五輪招致巡り贈賄捜査 ゴーン被告逮捕の報復か

1月12日(土)7時8分 スポーツニッポン

<第53回テレビ朝日ビッグスポーツ賞>あいさつするJOCの竹田恒和会長(撮影・会津 智海)

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 2020年の東京五輪招致を巡る贈収賄疑惑で、フランス捜査当局は11日、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)を贈賄容疑者とする正式捜査の開始を昨年12月10日に決定したと明らかにした。今後は強力な権限を持つ予審判事による「予審開始」が決まり、判事は捜査を重ねて公判請求の可否を判断する。竹田会長は疑惑を全面否定したが、開幕まで残り600日を切った東京五輪がイメージ低下など、打撃を受けることは必至の情勢だ。

 報道などによると、フランス当局は昨年12月10日に東京五輪招致委員会の理事長だった竹田会長から事情聴取した。招致に絡み、国際オリンピック委員会(IOC)の委員側への贈賄に関与した疑いが持たれている。IOC倫理委員会は11日に会合を開き対応を協議するが、竹田会長はIOCマーケティング委員長も務めており、暫定的な資格停止になる可能性もある。

 疑惑は、東京五輪招致委員会が13年、シンガポールのコンサルタント会社ブラックタイディングス社と契約し送金した計280万シンガポールドル(約2億2000万円)の一部が当時、IOCの委員だったラミン・ディアク前国際陸連会長(セネガル)の息子、パパマッサタ・ディアク氏に渡ったとされる。フランスが司法権を握るモナコに国際陸連の本部があることから、フランス当局が捜査に着手していた。

 パパマッサタ氏は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配され、セネガルに潜伏。フランス捜査当局は捜査令状をセネガル側に送付したが、身柄拘束や本人の取り調べは実現していない。

 16年リオデジャネイロ五輪を巡っても、ディアク親子に絡む買収疑惑が浮上。フランス当局が最初に捜査に着手し、ブラジル当局が17年、買収に関わった疑いでブラジル・オリンピック委員会のヌズマン会長(当時)を逮捕、起訴した。しかしパパマッサタ氏の身柄拘束はないまま、ヌズマン氏は保釈。フランス当局はディアク親子に関する捜査を継続する中で、竹田会長を容疑者として捜査する方針を固めたもようだ。

 一方の竹田会長はこの日、東京都内で取材に応じ、昨年12月に「担当判事のヒアリングには協力した」と明らかにした。しかし、贈収賄疑惑については「そんなことは全くあり得ない」と改めて全面否定した。

 スポーツ界は驚きを隠せず、東京五輪関係者は特別背任罪で追起訴された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の状況を例に挙げ「ゴーンの報復か」と語った。また別の関係者は「日産の事件に対しての意趣返しにも思える」とこのタイミングでの捜査開始をいぶかった。政府関係者は「これが本当であれば東京五輪への打撃は避けられない」と本番への影響を懸念していた。

 ◆竹田 恒和(たけだ・つねかず)1947年(昭22)11月1日生まれ、東京都出身の71歳。旧皇族の竹田宮恒徳王の三男。慶大卒業後の72年ミュンヘン、76年モントリオール両五輪に馬術日本代表として出場。2001年、急逝した八木祐四郎会長の後任としてJOC会長に就任した。現在は8期目。12年にIOC委員に就任。18年と22年の冬季五輪の立候補都市評価委員会メンバーだった。

スポーツニッポン

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