SB近藤健介加入の「副作用」?球界OBが指摘する2023年版オーダーの「課題」とは
2023年1月13日(金)17時11分 ココカラネクスト
(C)Getty Images
ソフトバンクは3季ぶりのペナント制覇、さらに日本一奪還に向け、ここまで積極的な補強を続けている。
昨シーズン終了後、DeNAからフリーエージェント(FA)となった嶺井博希が加入。さらに12月には今オフのFA市場の目玉でもあった近藤健介を獲得。今年に入り、無所属となっていた元レンジャーズの有原航平の入団が発表された。各ポジションで頼もしいばかりの実力者が、新たにチームの一員となった。
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特に、球界屈指のバットマンである近藤の他、メジャーからの新助っ人であるアストゥディーヨが加わった打線は、さらに厚みを増すことが確実。昨季、チーム打率、総得点はリーグトップをマークしており、2023年もその攻撃力は他球団の脅威となることも間違いない。
だがその一方で、新戦力により野手陣が充実していくことで、これまでのレギュラーや有望な若手選手の出場機会が減少することも予想されており、ある球界OBはこの点を問題視しているようだ。
現役時、大洋(現DeNA)の主力として長年に渡り活躍した高木豊氏が自身のYouTubeチャンネル『TAKAGI YUTAKA BASEBALL CHANNEL』を1月12日に更新、その中でソフトバンクの開幕オーダー予想を行なっている。
高木氏は開口一番、「難しいわ」とコメント。
その理由として「コンちゃん(近藤)が入ったこと」として、その上で「(これまでのレギュラー)が一人浮いてくる」と続けた。さらに選手層が厚いことを指摘しながら「ピッチャーとの相性だとか、(相手投手の)右・左だとか、そういうことで代えていってチャンスを与えていくしかないのかな」として、打線を固定することが困難であると述べた。
高木氏の予想開幕オーダーは以下の通り。
1番・右翼 周東佑京
2番・三塁 野村勇
3番・左翼 近藤健介
4番・中堅 柳田悠岐
5番・DH アストゥディーヨ
6番・遊撃 今宮健太
7番・一塁 中村晃
8番・二塁 三森大貴
9番・捕手 嶺井博希
投手・東浜巨
高木氏はこのオーダー発表に先駆けて「牧原(大成)と栗原(陵矢)が入っていない」と宣言し、実績のある2名のスタメン落ちを予想したことについて、栗原は昨年の怪我の回復過程にあること、そして牧原はポジションの関係であることを理由として挙げた。だがその際にも「牧原入れる?難しいんだよ」と苦笑。加えて、オーダーの説明の最中でも「コンちゃんが入ったことで左ばっかりになる」「やっぱり2番に牧原なんだよ」と現メンバーでのスタメン予想の難しさを訴えている。
牧原は昨シーズン、キャリア最多の120試合に出場し、規定打席にはわずかに届かなかったものの、打率・301、123安打、6本塁打、42打点という好成績を残した。プロ12年目を迎え、新たに背番号「8」への変更も発表されている中、高木氏の見解のように厳しい開幕スタメン争いに巻き込まれている。
近藤の加入決定以降、レギュラー奪取へ強い意欲を示しているとも伝えられている牧原。また、昨季左膝靱帯断裂という重症からの復活を期す栗原とともに、熾烈さを増すであろうソフトバンク野手陣のレギュラー争いを勝ち抜けるか、注目していきたい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]