コスワース、F1復帰を望むも「外部提携なしでの参戦は困難」

2018年1月14日(日)9時30分 AUTOSPORT web

 過去長年にわたりF1にその名を刻んできた伝説的エンジンメーカーであるコスワースは、F1に復帰したいと考えているが、外部の助けを借りることなく単独で参戦することは難しいと示唆した。


 F1は、現在新エンジンルールの策定作業を進めるなかで、独立系サプライヤーの新規参入を促すことを目指し、費用対効果の大きなパワーユニットとするようなプラットフォーム変更を優先課題のひとつに挙げている。


 コスワースのマネージングディレクターであるブルース・ウッドは、進行中の議論を注視しているものの、外部からの経済支援がない限り内製によるF1エンジン製造は財政的に合わないため、コスワース単独での再参入はあり得ないと発言した。


 今週開催されたオートスポーツ・インターナショナル・ショーに出席したウッドは木曜、取材に対して「まず最初に、我々としてはぜひその場に立ちたいと願っている」と述べたうえで、さらに以下のように語った。


「今F1で進んでいる議論に我々が深く関与していることは、かなり広く報じられている」


「当初から我々が見てきた内容に基づいて言えば、『製造すれば供給先は現れる』(という前提)からコスワースが完全に単独で再参入する、ということはあり得ない」


「あり得ないというのは、単独では財政的に回していくことが困難だと考えるからだ」


「我々としては、新ルールの制定によってF1参入のための金銭的負担が大幅に軽減されれば、そういったパワーユニットの製造を希望するような小規模なOEMと組むことで、F1の世界に入りたいと願っている」


 ウッドは現在のF1エンジンは技術的に非常に複雑であることが投資の妨げになっていると語った。将来エンジンの複雑さが低減されることでコストが下がれば、参入へのバリアをなくすという点で明らかに大きなステップとなる。


「現在のF1における技術が非常に大きな費用を伴うということは広く知られている。過去にF1で経験を持つ我々コスワースにとってすら再参入は難しい。なぜなら現行の技術要素の多くが圧倒的に最先端のレベルにあるからだ」とウッド。


「熱エネルギー回生システムなどは数千万という規模の投資が必要だ」


「提案されている新ルールが決まれば、間違いなくコスワースの復帰も技術的に容易になるだろうし、コスト面で参入障壁が下がる。そうなればより多くのOEMや自動車メーカー以外のスポンサーにとっても、F1を自分たちの予算の投下先として考えられるようになるだろう」


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