ヌートバー活躍のカギはあの敏腕通訳!? 短期間で緻密な日本野球を理解できるか

2023年1月14日(土)11時0分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 ヌード? ヌート? 多くの日本人ファンには耳慣れない名前のメジャーリーガーがWBC日本代表に抜てきされ、話題になっている。

 カージナルスの左打ち外野手、ラース・ヌートバー(25)を、侍ジャパンに招集すると栗山英樹監督(61)が明言。日系選手としては初の代表入りで「日本球界にとって歴史の第一歩、すごく大きな意味がある」と今大会の目玉選手に指名した。

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 ヌートバーは昨季108試合に出場し、打率.228、14本塁打、40打点、4盗塁を記録。メジャー2年目で、名門球団の1番打者の座をつかんだ成長株だ。父が米国人、母が日本人も、日本語はうまく話せない。代表合流後は、エンゼルス大谷翔平(28)の通訳として知られる水原一平氏(38)が、間に入るとみられている。

 米国での居住経験もある水原通訳は、もともと日本ハムに所属していた。当時の栗山監督とともに仕事しており、信頼関係がある。ヌートバーへの日本代表入り打診も、水原通訳のインスタグラムを通じてDMでメッセージを入れたのが始まりだった。

 ヌートバーの懸念材料は、日本独自のチームプレーやサインプレーを短期間で覚えなければならないことだろう。大谷、鈴木誠也といった現役メジャーリーガーも招集されたが、国際試合で初見の相手投手から得点を奪うのは至難の業。日本の武器である小技や機動力を生かした緻密な野球を、コミュニケーションに不安のあるヌートバーがどこまで理解し、徹底できるかがポイントになる。

 通訳にとっても難易度の高いミッションだが、水原氏の仕事ぶりは球界でも評判だ。メジャー挑戦した大谷とともに渡米し、慣れない環境での生活を全面バックアップ。チーム内で流行する携帯アプリゲームで大谷と同僚の距離を近づけたり、練習パートナーや運転手にもなったり。単なる通訳にとどまらない献身サポートで大谷の実力を引き出し、21年には「最優秀通訳」としてエンゼルスから表彰されている。

 水原通訳は、今回のWBCでもエ軍から日本代表帯同を許可されている。言葉が通じない日系選手ヌートバーが、侍ジャパンで苦労するのは間違いないが、活躍できるかどうかは敏腕通訳次第? かもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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