日本ハムが最大11億円超えの巨額契約を提示した理由? バーヘイゲンの秘める可能性を示す「.128」の意味

2024年1月14日(日)6時0分 ココカラネクスト

カージナルスでマルチな役割を任されたバーヘイゲン。そのパフォーマンスが注目されている。(C)Getty Images

 対価に見合うだけの活躍ができるのか。北の大地に舞い戻った助っ人右腕に熱視線が注がれている。1月12日に日本ハムと2年契約を結んだドリュー・バーヘイゲンだ。

 20年から2年間、チームに在籍していたバーヘイゲン。「自分のキャリアの中でいつかはまたファイターズに戻ってプレーをしたいという強い思いがありました」という球団発表でのコメントにもあるように、本人に日本ハムに対する相当な愛着があったのは間違いない。

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 今回の復帰交渉において日本ハムはかなりの大枚を叩いている。MLBを中心に各国の移籍情報を発信している『MLB Trade Rumors』によれば、2年(2年目は選手オプション)で、出来高払いを含む最大800万ドル(約11億5900万円)の大型契約を締結したという。

 推定ながら1年3億5000万円は、11年に5億円の単年契約を結んだダルビッシュ有に次ぐ球団史で2番目の高年俸だ。この事実だけでも日本ハムのバーヘイゲンに対する期待値の高さが伺える。

 もっとも、バーヘイゲンも33歳と決して若くはない。そんな助っ人に最大800万ドルの大枚を叩くのは小さくないリスクも考えられる。

 実際、カージナルスに所属した昨季は、主にロングリリーフとしてマルチなポストを任されて60登板をするも、直球の平均球速が150.3キロと球威がやや低下傾向にある。さらにデータサイト『Baseball Savant』によれば、投球の約13%を占めるカッターは被打率.478と打ち込まれた。

 ただ、新庄剛志監督が「ローテに入って活躍してほしい」(球団発表によるコメント)とした通り、投球の幅が広まる先発起用であれば可能性は膨らむ。というのも、バーヘイゲンにはメジャーでも稀有な“魔球”スイーパーがあるからだ。

 昨季のスイーパーの空振り率は44.4%だったのだが、これは300球以上を投じた投手の中でメジャー5番目に高い割合。さらに被打率も.128とハイアベレージだ。多士済々の強打者たちが苦戦した「魔球」が先発再挑戦によってより活きるようになれば、エース級の働きが期待できる。

 果たして、メジャー球団からの誘いを断ったバーヘイゲンは大型契約に見合うだけの結果を残せるか。助っ人右腕の成否が、チームの悲願であるタイトル奪取に大きな影響をもたらすのは間違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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