沙羅失速3位も「楽しい」五輪へ“新境地”攻略法考える面白さ

1月14日(日)7時8分 スポーツニッポン

力強い跳躍で、ジャンプ台を飛び立つ高梨

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 ◇ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第5戦(2018年1月13日 札幌市宮の森、ヒルサイズ=HS100メートル)

 地元で今季初勝利を狙った高梨沙羅(21=クラレ)は、優勝に届かなかった。1、2回目とも93メートルで合計238・2点の3位。今季トップ2を独占するマーレン・ルンビ(23=ノルウェー)とカタリナ・アルトハウス(21=ドイツ)の牙城を崩せなかった。今季はこれで5戦連続、昨季を含めると自己最長に並ぶW杯6戦連続勝ち星なしとなった。ルンビが95・5メートル、93・5メートルの252・9点で今季3勝目を挙げた。14日には個人第6戦が行われる。

 今季初めて予選1位通過で迎えた決勝。舞台は地元札幌。お膳立ては整い、高梨のジャンプW杯単独最多の54勝目を期待して多くのファンも集まった。しかし1回目の最後にアルトハウス、ルンビが立て続けに日本勢を上回ると、会場はしんと静まり返った。

 今季ここまでの4戦とまるで同じ展開が繰り返された。2回目も点差は広がりこそすれ、縮まることはなかった。ルンビとアルトハウスのワンツーフィニッシュは順位のみならず、ここまで5大会10本の各ジャンプのスコアでもそうだ。1回目4位から表彰台は確保した高梨だが、全く付け入る隙のない現状に「本当にお強い2人」と脱帽。「その壁を乗り越えたいと強い気持ちで練習している。乗り越えられたらどれだけうれしいだろう」と語った。

 2人に比べれば高梨の安定感はまだ乏しい。「昨日の予選と比べると空中の前半でスキーが跳ね上がりすぎた」と板で風に乗るのではなく、板が壁となって抵抗を受けた。この日はコーチである父・寛也さんの50歳の誕生日。毎年プレゼントを欠かしておらず、今年は優勝してそのグローブを贈るつもりでいたという。だが願いはかなわず「こういう結果になってどうしようか今考えている」と困った笑みを浮かべた。

 平昌五輪まで1カ月。2強の背中はなかなか近づいてこない。自分の調子をまだ70%と語っていた高梨は「ベストの状態なら乗り越えられるか?」と聞かれて「それは分からない」と答えた。今はもう女王としての意識はない。「上に強い選手がいるのを見ると今の実力では戦っていけないと考える。何をすればいいのか、それを考えるのが楽しかったりする」。自分の伸びしろを信じて、どこかにあるはずの可能性を探し求めている。

スポーツニッポン

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