1995年WRC王者コリン・マクレーの甥、マックスがラリーイベントデビューへ

2020年1月15日(水)5時33分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権でスバル、ヒュンダイ、ミツビシのワークスチームで活躍したアリスター・マクレーの息子であり、1995年にスバルで世界チャンピオンに輝いたコリン・マクレーの甥っ子となるマックス・マクレーが、2020年10月にスコットランドで開催される『マクレー・ラリー・チャレンジ(McRae Rally Challenge)』で本格ラリーデビューを果たすことが決まった。


 コリンとアリスター兄弟の父である祖父ジミー・マクレーは、5度のBRCイギリス・ラリー選手権王者を獲得した名ラリースト。そのマクレー家の系譜に加わることを決めた15歳のマックスは、在住するオーストラリアでモータースポーツの才能をすでに開花させており、地元のジュニアドライバー養成プログラム(アライズ・レーシングドライバー・サーチ)では、経験豊富な年長のドライバーをおさえて勝利。今後は西オーストラリアのフォーミュラ1000シリーズに本格フル参戦する計画を立てている。


 そんなマックスは、レーシングカートでもすでに多くのタイトルを獲得してきたが、サーキットカテゴリーのみならずマクレー家の“本業”であるラリーでの活躍にも視線を注いでいる。


「2019年始めの頃、ウェールズに行って叔父であるコリンのマシンをドライブすることができたんだ。これは僕にとって本当に幸運な出来事だった」と語ったマックス。


「それは本当にクールな体験だったよ。マシンはただただファンタスティックとしか言いようがなかったし、個人的には信じられないほど素晴らしい機会になった」


 さらにマックスは、国立公園の麓に位置するウォルターズ・アリーナのオフロードトラックに向かい、コリンがWRCデビューを果たしたスバル・レガシィRSや、初代WRカーとなったインプレッサWRC97のステアリングも握っている。

スバルとともにWRCで一時代を築いたコリン・マクレー。惜しくも2007年にヘリコプター事故で急逝している
コリンの甥であるマックスは現在豪州在住。地元のフォーミュラで頭角を表す


「その週の後半、僕は初めてラリーデイ(イギリスで開催される名物ラリーイベント)に行ったんだ。これほど多くの人々とファンの熱気を体感できたのに加えて、多くの素晴らしいラリーカーを観ることができて最高のひとときだったよ」


 ノックヒルで開催される2020年のマクレー・ラリー・チャレンジは10月3〜4日のスケジュールとなり、このイベントもまた叔父コリンのワールドチャンピオン獲得の記念日を祝して、例年どおり世界中からスタードライバーが集うこととなる。


「いい日になりそうだね」と語るのは、マックスの祖父でありイベントの運営も担当するジミー・マクレー。


「マックスはこのイベントのために、なんらかのジュニア・ラリーカーを見つけなければならない。私たち家族も、彼を抜きにして会場に行くことはできないからね」


「でも、あまりパワフルなマシンを与えないようにしなくては。私たちも、彼の父親に恥ずかしい思いをさせたくはないからね!」


 その父アリスターも、息子のラリーイベント参戦を楽しみにしていると付け加えた。


「マックスは本当にラリーを愛していて情熱を傾けているが、そのイベントよりも先に今シーズンはフォーミュラ1000での戦いが待ち受けている。そちらがどうなるかをまずは見届けなくては、だね」


「とくに高額なバジェットが掛かっていることを考えればなおさらだよ! だから僕はマックスに言ってあるんだ。『おじいちゃんのアドバイスをよく聞くんだ。そして気前よく参戦費用を出してくれるように頼むんだ』ってね!」

マックスの父であるアリスター・マクレーもWRCでワークスドライバーとして活躍
そのアリスターは、プロトン・サトリアネオS2000で2012年にAPRCのタイトルを獲得している


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