佐藤琢磨がオートサロンに登場。来シーズンについては「決まったことはないが、走るつもりでいる」

2024年1月15日(月)17時54分 AUTOSPORT web

 新年の恒例イベントである、1月12〜14日に幕張メッセで開催された東京オートサロンに今年も佐藤琢磨が登場した。


 コロナ禍もピークを過ぎ初日から満員の観客で東京オートサロンだが、琢磨の登場はイベント2日目から。年末年始をアメリカ、そしてヨーロッパで過ごした琢磨は登壇前日に帰国したばかりだったが、その割には饒舌にトークは進んでいった。


「昨日帰ったばかりでもう目がショボショボしちゃって」と笑いを取りながらも、ブリヂストンのステージに上がっていた。


 トークショーのMCを務めるピストン西沢氏とのトークは軽妙トーンで進んでいった。最初はインディアナポリスのラーメン事情に始まり、インディアナポリス500マイルレース(インディ500)の魅力を語りつつ、昨年のインディ500を振り返る。


「昨年はチップ・ガナッシ・レーシングに移籍して周りの期待も大きかったし、僕自身も期待してた。4番目のドライバーで思い通りにならなかった事も多かったけれど、レースではベストを尽くしました。レースでは引っ張る側になってレースをしたかったけど、そうはならなかったというのは残念でした。だけどもチップ・ガナッシというトップチームでレースを出来たことは大きかったと思う」と回顧した。


 このほかにもカーリン時代のF3の話や、F1で初めてルイス・ハミルトンと握手した時のエピソード、さらにインディカーで投入されたSDG’Sを見据えたグリーンタイヤの話なども盛り上がり、終演予定時間を越えてのサービストークでステージを締めくくった。


 また2番目の出演となったホンダでは、レースだけでなく市販車の話にも触れ、開発ドライバーとして参画していた2代目NSXの開発秘話なども披露する。

ホンダのブースではNSX開発秘話や後進のドライバーへ熱いメッセージも


 北米でNSXの開発に参加していた琢磨は、サーキットと一般道の違いや、車に求められるもの、ハイブリットカーの長所、短所、修正箇所の要望などをホンダの開発陣と丁々発止で語り合い、NSX開発に尽力していたという。


 レースファンにはなかなか知られていなかった話でもあり、トークを聞きに来たファンも興味津々で聞き入っていた。


 また後進育成の話も忘れず、ホンダ・レーシング・スクールの出身で2024年4シーズンから全日本スーパーフォーミュラ選手権に出場する岩佐歩夢や佐藤蓮、太田格之進らにかける期待や、未来のレーシングドライバーたちにも熱いメッセージを送っていた。


「失敗することは大事な事だと思っています。なぜ失敗したか自分で分析、解析して学んで次に活かせばいい。レーシングスクールなんだから失敗しても構わない。そこまでチャレンジしていって欲しいと思う」とプリンシパルらしく次世代の選手たちにメッセージを残した。


 出演2日目は、日本特殊陶業・NGKでの登壇。昨年Niterraブランドでインディカーを走った琢磨は、Niterraのロゴの入ったチームシャツで登壇。昨シーズンの振り返りは、ほぼ前日同様の語りだったが、今季の予定に関しては初日よりやや長めに話していた。

NGKブースではMCを務めた葉月美優さんとスパーキーと一緒にトークショーに出演した


「今ここで話せること、決まったことはないんですが、2024年シーズンも走るつもりでいるし、その準備はしています。でもまだ100%は確定していないし、最悪のシナリオだったら乗れないこともある。まだインディカーへのチャレンジを続けたいと思っていますし、3回目のインディ500優勝にチャレンジしたい」と意気軒高に語ってオートサロンに集まったファンに期待を持たせた。


 今月末には47歳を迎える佐藤琢磨。大ベテランのインディカー15年目の挑戦はどのようなかたちになるのだろうか。吉報を待ちたい。

佐藤琢磨が出演したNGKブース前は、黒山の人だかりに

AUTOSPORT web

「佐藤琢磨」をもっと詳しく

「佐藤琢磨」のニュース

「佐藤琢磨」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ