王座戦棄権のグッドマン、引き続き井上尚弥と対戦の可能性も?WBO、IBF指名挑戦権維持と豪報道「今後の道筋が見え始めている」
2025年1月15日(水)17時10分 ココカラネクスト
負傷によってチャンスを逃したグッドマン。井上戦への意欲は失っていないか(C)Getty Images
ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)への対戦が決定していた、IBF、WBO同級1位のサム・グッドマン(豪州)は、2度にわたり練習中に瞼を負傷、試合日程の変更も行なわれた末、最終的に棄権という決断を下した。
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これにより、井上にはキム・イェジョン(韓国)が代役として挑戦すると発表され、キャリア最大とも言えるビッグマッチを目前にしたグッドマンだったが、不本意な形で「モンスター」との一戦が消滅する結果となった。
だが母国オーストラリアでは、グッドマンが今後も同階級のタイトル戦線に踏みとどまる見込みであると報じられている。スポーツメディア『FOXSportsAUS』が現地時間1月14日、公式サイト上において、IBFとWBOの両団体がグッドマンを世界タイトルの指名挑戦者として引き続き認定する意向であると伝えた。
同メディアによると、「正式に確認されれば、26歳のグッドマンはスーパーバンタム級の世界タイトル戦に再挑戦することが可能となり、5月末から6月初旬を目途に世界戦に復帰することになるだろう」として、今後のプランに言及している。
また記事では、王者・井上に対し「引く手数多の状態だ」と評しており、今後、ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)や中谷潤人(M・T)等との対戦に加え、サウジアラビア、アメリカなど海外での試合も有力視されていると説明。また、防衛を続けた場合の井上陣営の動向なども見通し、「イノウエがグッドマンに義務づけられているタイトルを返上することを選択した場合、オーストラリア人は空位の世界タイトル戦で復帰する可能性がある」などと指摘する。
さらに同メディアでは、グッドマンにとって今回の井上との一戦は極めて魅力的な試合だったと振り返っており、「東京で予定されていたこの試合は、4団体統一タイトル戦への挑戦という稀有なチャンスを提供するだけでなく、100万ドルを大幅に超える大金が手に入る試合だった」と主張。その上で、「グッドマンは週末、深い失意に沈み、ボクシングからの引退を真剣に考えたと言われている。しかし、イノウエとの対戦で得られるはずだった巨額の報酬を逃した悔しさが尾を引く中でも、今後の道筋が見え始めている」として、指名挑戦者認定の一報により希望を見出せるものだと論じている。
タイトルマッチを前に延期、棄権などさまざまな話題を振りまいたグッドマン。果たしてこの先、井上とのカードがふたたび組まれる機会は訪れるのだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]