新型『トヨタ・カローラGRS TCR』最初のカスタマーは強豪パラディーニの2台体制に/TCRサウスアメリカ

2023年1月16日(月)15時10分 AUTOSPORT web

 創設3年目のシーズンとなる2023年のTCRサウスアメリカ・シリーズに向け、アルゼンチンの強豪パラディーニ・レーシングが参戦体制を発表。昨季2022年終盤3戦に“TOYOTA GAZOO Racingラテンアメリカ”としてテスト参戦し、賞典外ながら早くも2勝を飾った新型『トヨタ・カローラGRS TCR』の2台体制を敷くとアナウンスし、同車を走らせる世界初のカスタマーチームとなることが確定した。


 元シングルシータードライバーとして活躍を演じたヴィクトル・ロッソが率いる同チームは、ホモロゲーション登録と車両開発を担当したTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナ(TGRA)との契約でトヨタ陣営に加わり、来る新シーズンでまったく新しいTCR規定ツーリングカーを走らせる。


 そのロッソ代表の息子であり、同国のツーリングカー・シーンで実績を重ねるファン-アンヘル・ロッソは、昨年度の2022年もTCRサウスアメリカに参戦。こちらも有力チームであるスクーデリア・マルティーノのFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRをドライブし、タイトル争いを展開してみせた。


 最終的にロッソは惜しくもドライバーズランキングで2位に終わったものの、2023年は父のチームに復帰し、エースとしてトヨタ・カローラGRS TCRのステアリングを握る。


「まずは、こうしてTCRサウスアメリカへの挑戦を継続できることをうれしく思うよ」と語った現在29歳のロッソ。


「チームは非常にプロフェッショナルで、完璧な環境を提供してくれる。今季は見習いの年になるだろうし、懸命に働かなければならないだろうが、この組織には技術的専門知識があると確信している。良い結果を目指してタイトルを争うための実力は備わっているはずさ」

2022年のTCRサウスアメリカ・シリーズでは、スクーデリア・マルティーノのFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRをドライブしたファン-アンヘル・ロッソ
2023年は父のチームに復帰し、エースとして『トヨタ・カローラGRS TCR』のステアリングを握る


 一方、ロッソのチームメイトを務めるファビアン・シャナントゥオーニも、国内最高峰シリーズであるTC2000(旧スーパーTC2000)でのタイトル獲得と複数の優勝経験を持つ実力派であり、2022年はロッソ代表率いるプーマ・エナジー・ホンダ・レーシングのシビックSTC2000でシーズンを戦ってきた。


「年々成長を続けるチャンピオンシップであるTCRサウスアメリカに参加できることをうれしく思う。競争レベルが非常に高いことは明らかだし、クルマをテストするのが待ち切れないね!」と、ツーリングカー出走500戦以上を誇る43歳の大ベテラン。


「昨年のシリーズでも各レースをフォローしていたし、とても気に入っているチャンピオンシップだ。チーム、トラック、そして一緒に走る他のドライバーの何人かは知っている顔だから、そうした環境も活かしてすぐにクルマを理解できるようになりたいと思っているよ」


 すでに本拠地アルゼンチンで車両の本格生産が開始されている新型トヨタ・カローラGRS TCRだが、デリバリー初年度となる2023年は年間10台の製造が計画されており、TGRAによれば「最初の6台は3月までに納入され、残りの4台は6月ごろに完成する予定」としている。そのうち数台は、南半球のオセアニア海洋部ポリネシアを渡って、オーストラリア大陸でレースを戦う見込みだ。

昨季2022年終盤3戦にTOYOTA GAZOO Racingラテンアメリカとしてテスト参戦し、賞典外ながら早くも2勝を飾った新型『トヨタ・カローラGRS TCR』
チームメイトを務めるファビアン・シャナントゥオーニも、2022年はロッソ代表率いるプーマ・エナジー・ホンダ・レーシングのシビックSTC2000でシーズンを戦ってきた

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