パスカル・バセロンが退く。TGRヨーロッパの新テクニカル・ディレクターにオレカ出身のフルーリーが就任

2024年1月16日(火)10時7分 AUTOSPORT web

 トヨタGAZOO RacingのWEC世界耐久選手権参戦プログラムをオペレートするトヨタGAZOO Racing・ヨーロッパ(TGR-E。旧TMG)は、マネジメントスタッフ再編の一環として、これまでテクニカル・ディレクターを務めてきたパスカル・バセロンの日常業務への関与が「一時的に休止」されると発表、デイビッド・フルーリーを新たなテクニカル・ディレクターに任命した。


 フルーリーははこれまで、シャシーとパワートレイン開発の副テクニカル・ディレクターおよびゼネラルマネージャーを務めてきた。彼は以前、オレカに所属していた時代からトヨタのWECプログラムに関わってきたが、2021年のル・マン24時間レースをもって両社の関係が終了した後、TGR-Eへと完全移籍していた。

2024年からTGR-Eのテクニカル・ディレクターに就任したデイビッド・フルーリー


 以前はミシュランやトヨタでF1プログラムの技術職を歴任してきたバセロンは、2012年にトヨタが現行WECに参戦して以来テクニカル・ディレクターを務めており、トヨタのWECにおける成功の礎となってきた。技術面をリードするバセロンの下、トヨタはル・マン24時間レースで5回連続優勝し、6つのマニュファクチャラー・タイトルを獲得してきた。


 発表された声明によれば、バセロンは今後もTGR-Eの組織に残るものの、日常業務からは一時的に外れることになるという。


 この変化は、TGR-E経営陣が平井正人社長、中嶋一貴副会長、そしてマネージング・ディレクターであるロブ・ロイペンらの共同の取り組みを通じて「最新の経営陣組織」を導入するプロセスの中で生じたものだ。


「効率的な管理組織をさらに発展させ、次世代のリーダーに権限を与えるためのプロセスは現在進行中である」と声明には記されている。


「デイビッド・フルーリーは、ロブ・ロイペン直属のテクニカル・ディレクターとしての役割を引き受けた。WECとWRCエンジンのそれぞれのプロジェクトリーダーであるジョン・リッチェンスと青木徳生の役職に変更はなく、両名ともデイビッド・フルーリーの直属となる」


「パスカル・バセロンの日常業務における役割は一時的に停止されているが、TGR-Eは彼がすぐに積極的な役割を再開し、彼の知識と経験を、世界的なモータースポーツ活動に取り組むトヨタGAZOO Racingの戦略的アプローチの強化に貢献することを期待している」


「さらなる情報は、このプロセスが完了した際に通知される」

2023年のWEC世界耐久選手権にTOYOTA GAZOO Racingが投入したトヨタGR010ハイブリッド

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