新庄ハム 人的補償で田中正義獲得も「埋まらぬピース」とは

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　ＦＡ移籍した近藤の人的補償でソフトバンクから日本ハムに入団した田中正義投手（２８）の入団会見が１５日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で行われた。

　会見に出席した田中はやる気をみなぎらせた。　「６年間苦しんだ自分を高く評価していただいて光栄だと思っていますし、嬉しく思っています」。

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　２０１６年ドラフトでは日本ハムも含む５球団競合の末にソフトバンクに入団。しかし入団後は肩や肘の故障もあり、６年間で３４試合に登板し、０勝１敗、防御率４・２５。プロ未勝利となっている。

　会見に出席した日本ハム・稲葉ＧＭも「彼はこんなもんじゃない。大きな期待を込めて獲得させていただきました」と飛躍に期待を寄せる。

　一方で注目を集めたのは次の言葉にもあった。稲葉ＧＭから希望するポジションを聞かれた田中は「個人的には先発をやらせていただきたいと思っています」と即答。昨年はリリーフとして存在感を見せていたが、元々の希望である先発志望を強く打ち出したのだ。

　一方でチームにとっては懸案事項が残ることになった。

　「抑え問題です。田中も候補と見られていたが本人が先発直訴したことで難しくなる。果たしてどの選手が務めるのか、注目を集めています」（放送関係者）

　昨季は守護神が固定できなかったチームではシーズン終盤に新庄監督肝入りで、伊藤大海投手に「守護神テスト」を敢行したこともあったが、本人は先発を直訴。どのような形で「決着」をつけるかが注目されている。

　「田中は昨年、１イニング限定ながら１５０キロを超える剛速球も戻ってきていた。先発としてはシーズン通して投げていないことでスタミナ面に不安もある中、リリーバーとしての適性も十分あると見られていた」（同）

　目指す優勝には安定した抑えが欠かせない。まもなく始まるキャンプで新庄監督の下す決断にも引き続き、注目が集まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]