柏レイソルのポジション別補強状況と2023編成評価まとめ

2023年1月16日(月)14時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

明治安田生命J1リーグにて、2022シーズンの柏レイソルは終盤での失速があったものの7位で着地と、2021シーズン15位という低迷を考えれば状況を大きく好転させた。開幕前にはFWクリスティアーノやMF仲間隼人といった攻撃的な選手が相次いで流出し、編成面に不安を抱えた部分もあったのも事実だ。しかし、若手選手の成長も目覚ましく、改めて将来が楽しみな選手を認識できたことについては、クラブにとって収穫のあるシーズンだったとも言えるだろう。


2023シーズンはさらなる飛躍を果たすため、柏は今冬数あるJクラブの中でも積極的に移籍に関わる動きを見せている。ここでは、すでに発表されている移籍情報から見た2023シーズンの編成について、各ポジションごとに3段階(A〜C)で評価していく。




柏レイソル GK守田達弥 写真:Getty Images

GK:評価B


昨2022シーズンは、パリ世代の日本代表候補でもあるGK佐々木雅士が、韓国代表としても経験豊富なGKキム・スンギュからポジションを奪い定位置を獲得。ただし、夏にはそのキム・スンギュが移籍したことで、実質1人態勢で進んでしまっていたことが懸念事項だった。一方でクラブ側の佐々木への信頼度の高さもあってか、今冬もキーパーについては大きな補強の動きはない。


現状では、サガン鳥栖から期限付き移籍で獲得していたGK守田達弥の、完全移籍への切り替えのみに留まる。現有戦力として経験の少ないGK猿田遥己とGK松本健太はもとより、守田についても直近2シーズンは出場機会に恵まれておらず、佐々木のバックアップ体制としては依然不安が残る。だが、20歳とまだまだ伸びしろ十分な佐々木のさらなる成長に期待して、編成評価はBとした。




柏レイソル DF立田悠悟(当時清水エスパルス)写真:Getty Images

DF:評価C


最も入れ替わりが激しくなっているDFライン。昨2022シーズンに主軸として多くの出場機会を得ていた選手のうち、DF高橋祐治(清水エスパルス)DF上島拓巳(横浜F・マリノス)DF大南拓磨(川崎フロンターレ)と、すでに複数の選手の流出が決定。サブを見てもDF陣の選手流出は特に顕著となっている。


一方で、新加入としてはJ2降格となった清水エスパルスより、東京五輪世代で191cmの高さと高精度のロングフィードが魅力の大型DF立田悠悟と、豊富な運動量と複数ポジションをこなせるポリバレントさが売りのDF片山瑛一をそれぞれ獲得。また、鳥栖でDFラインの軸を務めヘディングの強さも兼ね備えたDFジエゴも獲得し、入れ替えとしては遜色ない補強もできている。


しかし、システムを2022シーズンと同じ3バック主体で考えるのであれば、うち2名を入れ替えるような現状では、連携面やラインの統率など新たに作り上げる部分が多いことも事実。特にシーズン序盤には懸念される点が多いことから編成評価をCとした。


柏レイソル MF山田康太(当時横浜F・マリノス)写真:Getty Images

MF:評価A


柏の今冬ここまでの移籍状況を見ていくと、目玉となるのは中盤と言えるだろう。まず、昨2022シーズンの主力では、MFドッジが母国ブラジルのサントスFCへ移籍。また、ユース時代から柏一筋のバンディエラMF大谷秀和の引退など、残念な要素もあったが戦力の流出は最小限に留めたと言っていいい。


一方で、名古屋グランパスからは広い視野と正確なパスやシュートが売りのMF仙頭啓矢を、北海道コンサドーレ札幌からは激しく鋭い出足のディフェンスが売りのMF高嶺朋樹を獲得。さらにJ2のモンテディオ山形からは高いシュート技術を誇るMF山田康太も獲得。昨2022シーズンは山形で最前線での起用も多かった山田は、ポジションや役割についても注目だ。この3選手の加入により、中盤の選手層は他クラブと比較しても豪華な顔ぶれとなった。


MFマテウス・サヴィオら現有戦力と早い段階でフィットすれば、攻撃のバリエーションが増えることは間違いない。選手の流出が少なく、特に攻撃面でのポテンシャルの高さから編成評価をAとした。




柏レイソル FWオウイエ・ウィリアム(当時日本体育大学柏高等学校)写真:Getty Images

FW:評価A


昨2022シーズンは、柏期待の若手でもありパリ世代のFW筆頭候補のFW細谷真大が覚醒。新加入のFW小屋松知哉との連携も良好で、2023シーズンも大きな期待が持てる。また、怪我の影響で思うように試合に絡めなかったFWドウグラス。同じく怪我の影響があったものの7ゴールの活躍で攻撃を支えたFW武藤雄樹。この2名も現在のところ移籍の動きはなく、最前線は安定した陣容と言える。


新加入は現在のところわずかに1人だが、全国高校サッカー選手権でも活躍した、日本体育大学柏高等学校のFWオウイエ・ウィリアムの加入が内定している。高卒ルーキーにとって人材豊かな柏での出場機会の確保は難しいだろう。しかし、プロの環境に揉まれながらチーム内のポジション争いを活性化させられれば、柏の攻撃陣をさらに押し上げることにもつながるのも確かだ。


中盤に新加入選手も多く、攻撃の構築といった面では再スタートとなる部分もあるだろう。だが、誰が出ても仕留めきれる力のある選手ばかりのFW陣であることから、編成評価はAとした。

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