柏レイソルの今冬補強を評価。チームの要が流出も即戦力を大量獲得!

2025年1月16日(木)16時30分 FOOTBALL TRIBE

柏レイソル 写真:Getty Images

2024シーズンの明治安田J1リーグ。柏レイソルは降格圏と勝ち点3差の17位でシーズンを終えた。2年続けて下位に低迷することとなったチームの立て直しを図るべく、来季は過去に徳島ヴォルティスや浦和レッズを率いたリカルド・ロドリゲス監督が新指揮官に就任し変革の1年となりそうだ。


そんな柏はシーズン終了後、新たなチーム作りのため積極的な補強の動きを見せている。痛すぎる流出がありながらも、新加入組は他クラブの主力級選手がずらりと並んでおり、ファンやサポーターにとって期待と不安の入り混じった冬になっていると言えよう。ここでは、そんな柏の冬の補強について各ポジションごとにA〜Eの5段階で評価していく。


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原田亘(サガン鳥栖所属時)写真:Getty Images

GK(ゴールキーパー)/DF(ディフェンダー):評価B


IN



  • GK小島亨介(アルビレックス新潟より完全移籍)

  • GK坂田大樹(アビスパ福岡より完全移籍)

  • DF桒田大誠(中京大学より加入)

  • DF原田亘(サガン鳥栖より完全移籍)

  • DF田中隼人(V・ファーレン長崎への期限付き移籍より復帰)

  • DF杉岡大暉(湘南ベルマーレより完全移籍)


OUT



  • GK佐々木雅士(ファジアーノ岡山へ期限付き移籍)

  • GK守田達弥(町田ゼルビアへ完全移籍)

  • DF立田悠悟(ファジアーノ岡山へ完全移籍)

  • DF川口尚紀(ジュビロ磐田へ期限付き移籍)

  • DF関根大輝(スタッド・ランスへ完全移籍)


守備陣は注目選手の出入りが多い。まずGKではアルビレックス新潟から小島亨介を獲得。足元の技術にも定評のある頼もしい新守護神候補が加わった。一方、佐々木雅士や守田達弥といった昨シーズン出場機会のあった2名が他クラブへ移籍し、入れ替わりの多い冬となっている。


DFラインでも大きな動きがあった。特に柏にとって痛手となったのが関根大輝の海外挑戦だ。昨季がルーキーイヤーにも関わらず31試合と多くの出場機会を得て活躍。パリ五輪のメンバーにも選出され国際舞台も経験した将来有望なサイドバックを早々に手放すこととなった。とはいえ、新戦力には関根流出のショックを和らげるのに十分な名前が並ぶ。湘南ベルマーレから加入の杉岡大暉は左足の正確なキックが持ち味。左サイドバックだけでなくセンターバックとしてもプレーが可能だ。サガン鳥栖から加入の原田亘は関根の務めていた右サイドが主戦場。昨季は強烈なミドルシュートからゴールも奪うなど、守備だけでなく攻撃面も魅力の即戦力だ。また、V・ファーレン長崎へ武者修行に出ていた田中隼人も楽しみな存在。昨季38試合すべてに出場し、長崎のプレーオフ進出に貢献した若手が柏でどこまで試合に絡めるか注目だ。


GKは国内でもトップクラスの実力者を迎え、DFラインも複数ポジションをこなせる選手たちを加えて選手層は増した印象だ。残念な若手の流出こそあったものの、確実に戦力アップを図れたと言えることから評価を「B」とした。


小泉佳穂(浦和レッズ所属時)写真:Getty Images

MF(ミッドフィールダー):評価B


IN



  • 中川敦瑛(法政大学より加入)

  • 仲間隼人(鹿島アントラーズより完全移籍)

  • 久保藤次郎(名古屋グランパスより完全移籍)

  • 渡井理己(徳島ヴォルティスより完全移籍)

  • 小泉佳穂(浦和レッズより完全移籍)

  • 原川力(FC東京より完全移籍)


OUT



  • 鵜木郁哉(いわきFCへ期限付き移籍)

  • 土屋巧(ヴァンフォーレ甲府へ期限付き移籍)

  • マテウス・サヴィオ(浦和レッズへ完全移籍)


中盤は大きな変革を求められるシーズンとなるだろう。現時点で流出した選手は数こそ少ないものの、2019年に加入して以降特に直近の3シーズンはチームにとって欠かせない存在となっていたマテウス・サヴィオが浦和レッズへ移籍。突破力や前線でのキープ力にシュート技術、加えて守備でも豊富な運動量を武器にゲーム終盤でも献身的にプレスをかけるなど、リーグ全体で見ても絶大な存在感を放っていた中心選手が流出となった影響は決して小さくないだろう。


ただし、新たに加わる選手たちも期待感を大いに感じさせる顔ぶれ。ゲームコントロールについては小泉佳穂や原川力といった選手を獲得。そしてサイドでは、積極的にチャンスに絡む働きができる久保藤次郎に加え仲間隼人が4年ぶりに柏へ帰ってきた。いずれも動きの質、量ともに優れた選手を迎えたことによって、昨季の主力選手を含めポジション争いもよりハイレベルなものとなりチームに良い影響を与えそうだ。


即戦力と呼べる選手を多く獲得し、新加入選手については満足のいくものになったと言えよう。しかし、それでもサヴィオ流出は得点数やチャンスの数に多大な影響を及ぼすことが予想されるだけに懸念材料と言わざるを得ないことから評価を「B」とした。




柏レイソル 写真提供:GettyImages

FW(フォワード):評価C


IN



  • 中島舜(流通経済大学より加入)

  • 古澤ナベル慈宇(東京国際大学より加入)


OUT



  • フロート(退団)

  • ワッド・モハメッド・サディキ(FC琉球へ期限付き移籍)

  • オウイエ・ウイリアム(FC岐阜へ期限付き移籍)


前線は他のポジションと比べ動きの少ない冬となっている。動向が注目されたエース細谷真大がチームに残ったことで戦力の維持に成功。その上で大卒2名が新加入した。一方、2023シーズンに柏へ加入し昨季は4試合の出場に留まっていたフロートが退団。193cmという体格からどんなプレーを見せてくれるのか注目されたが、リーグ戦での得点は2シーズンで1ゴールのみとなかなか期待に応えられないままチームを去った。


選手の流出阻止は十分な成果と言えるが他クラブからの補強はなく、それでいて主力の流出も発生していないことから評価は横ばいの「C」とした。

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