日経新春杯出走のメロディーレーンは買える?東大HCが「格上挑戦」を徹底分析

1月16日(木)11時0分 SPAIA

競馬イメージ画像ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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「格上挑戦」の定義

今回のコラムのテーマは「格上挑戦」。未勝利馬の身で1勝クラスに挑むなど、自己条件よりも上のクラスのレースに参戦することを指す。今週末に行われる愛知杯・日経新春杯の両ハンデ重賞にも、軽量馬メロディーレーンはじめ格上挑戦で臨む馬が多数出走する。馬券ではどのように評価すべきか。過去のデータから検討していく。

「格上挑戦」の定義は
1:重賞以外の場合
「前走クラスがレースのクラスより下級で、なおかつ前走2着以下」
2:重賞の場合
「2歳・3歳限定戦の場合、前走クラスがレースのクラスより下級で、なおかつ前走2着以下、それ以外の場合は前走が2勝クラス以下、もしくは前走3勝クラスで2着以下」とする。

そのため条件戦における2段階格上挑戦、2走続けて格上挑戦するような場合は正確に反映できていないものがごくまれに見られる。また前走障害組、重賞における前走地方組はそれまでに平地競走で勝利を挙げていて格上挑戦でないケースが多いため、全て除外した。データ分析には2015年1月17日〜2020年1月13日のデータを使用した。

1勝クラスへの格上挑戦は消し材料

最初に1勝クラスに参戦する未勝利馬の成績を確認する(前走平地競走に限定)。この格上挑戦はやや特殊なケースだ。

3歳未勝利戦は2019年度から秋季競馬で実施されなくなったため、夏競馬最終日(2019年は9月1日の小倉・新潟・札幌)の未勝利戦を勝ち上がれなかったほとんどの馬は引退か地方転入を余儀なくされる。しかし、惜敗続きなど格上相手にも善戦が見込まれる場合や、ほぼフルゲートになる夏競馬終盤の未勝利戦を嫌い、あえて少頭数での施行が多い1勝クラスを使う馬もわずかながら存在する。

表1_過去5年1勝クラスに挑戦した未勝利馬成績ⒸSPAIA


しかし出走馬はかなり苦戦を強いられており、単回率14%・複回率21%も強調材料に乏しい。わずかに該当馬が存在する5番人気以内でも【4-2-3-34】複勝率21%、単回率64%・複回率49%とこちらも馬券的には妙味がない。新馬戦4着に敗れて1勝クラスに格上挑戦し快勝、その後見事ダービー馬まで上り詰めたアドマイヤベガはかなりのレアケースだ。

距離別でも特に「消し」材料として覚えておきたいのが2400m〜2600m戦に格上挑戦する場合。未勝利戦で敗れたものの、小倉・函館芝2600mなどの長距離戦で安定した走りを見せていた馬や、中距離戦で見どころのある脚を見せながら差し遅れた馬などが穴人気するケースが多い(出走馬79頭のうち、4割強の35頭が一桁人気に支持されていた)。

しかし該当馬も【1-5-1-72】複勝率9%。単回率はわずか5%、複回率も39%にとどまる。クラスの壁を意識して消しで勝負したい。

2勝クラスへの挑戦は中穴が好走!

表2_過去5年2勝クラスに格上挑戦した馬の成績ⒸSPAIA


続いて2勝クラスへの格上挑戦。

単回率63%・複回率62%も含め、未勝利馬の1勝クラス挑戦に比べて数値はかなり改善しているものの、依然として強調材料には欠ける。ただし中穴程度の人気に推された場合は好走例が多く、上記の8番人気以内に限ると単回率172%・複回率87%まで上昇。十分に買い材料として評価できる数字だ。

この格上挑戦で好走した組はケントオーやプリメラアスール、エントシャイデンなどのちオープン馬まで出世する馬が散見される。最新の格上挑戦好走馬であるニシノカツナリも2勝クラスへの格上挑戦で3着に好走した後、自己条件に戻った12月21日のキャンドルライト賞を楽勝。これからも追いかけてみてほしい1頭だ。

ちなみに馬券になった全18頭が前走と同距離かもしくは距離延長で、17頭が前走1勝クラス、16頭が1600m〜2000mでの好走。この3条件を満たした上で8番人気以内に支持された場合の成績は【3-2-9-13】複勝率51.9%、単回率337%・複回率171%と信頼度が跳ね上がる。

表3_過去5年3勝クラスに格上挑戦した馬の成績、平地オープン特別に格上挑戦した馬の成績ⒸSPAIA


続いて3勝クラス・オープン特別への格上挑戦成績を一挙に紹介。

3勝クラスへの格上挑戦はさすがに厳しく、前走2勝クラスで2着に敗れた馬が好走するケースがまれにみられる程度。回収率も単回率6%・複回率44%と推奨できない。

オープン特別への格上挑戦は数多く、好走例も多い。全体の回収率こそ単回率37%・複回率66%にとどまるが、ハンデ戦に限定すると単回率87%・複回率104%。このうち50〜53kgの斤量で臨んだ馬は【9-8-5-52】連対率23.0%と上々の数字。単複回収率もともに100%を上回る。今年の万葉Sでも3勝クラスからの格上挑戦で臨んだタイセイモナーク(斤量51kg)が見事2着に食い込んだ。なお22頭の勝ち馬は全て8番人気以内の支持を受けている。

メロディーレーンに立ちはだかるジンクス

表4_過去5年平地重賞に格上挑戦した馬の成績ⒸSPAIA


最後に重賞への格上挑戦をチェックする。

全体の回収率は単回率33%・複回率71%。このうちハンデ戦への挑戦に限ると【5-9-8-101】複勝率17.9%で、複回率99%と優秀。ちなみにこのうち49kg以下の斤量を背負った馬は【0-0-0-17】。

最後に馬券になったのは2008年マーメイドSを勝ったトーホウシャイン(斤量48kg、2勝クラスからの挑戦で最低人気だった)。10年以上にもわたるこのジンクスをメロディーレーンは跳ね返すことができるだろうか。また斤量52kgの馬も【0-0-1-20】と苦戦(唯一の馬券内は2018年日経賞3着のガンコ)。日経新春杯のモズベッロもデータ上は消しが正解か。

なお、GⅠで好走したのは京都で開催された2018年JBCレディスクラシック3着のファッショニスタ(前走3勝クラス・平城京S2着)のみとなっている。

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」でも予想を公開中。

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