復権を遂げたバレンシア、立役者のマルセリーノ監督が手本を明かす
2018年1月17日(水)17時41分 サッカーキング
自治州内のライバルであるビジャレアルでもチームを完全復活させた実績を持つマルセリーノ監督は、バレンシアの復権について「元々リーガ屈指の強豪の1つであり、常に偉大なチームであった」と述べ、自分はあくまでも黒子であるとの見解を示した。
「私が担っているチーム向上という仕事において、主役を張っているのは選手達だ。我々は彼らが成功への道を進み易くするように手助けしなければならない。良いプレーに良い結果という今の流れが、これからも続いて行くことを願っている」
アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督からも、「一緒にビールを飲みに行きたい人物」と興味を示されているマルセリーノ監督。リーガ・エスパニョーラを代表する指揮官からの注目を喜びながら、逆に尊敬の念を返した。
「私も彼と飲みに行ってみたい。面白い話ができそうだ。私は彼よりもリーガでの経験は長いが、手にして来た成功は少ない。それゆえ、彼との会話は私にとって大きな学習の場となるだろう」
マルセリーノ監督は一方、ミランで黄金時代を築いたアリゴ・サッキ氏に、バレンシアやリヴァプールで高い実績を残し、現在はニューカッスル指揮官のラファエル・ベニテス監督と、二人の名将から多くの影響を受けたことを明らかにした。
「私には二人のお手本がいる。アリゴ・サッキとラファエル・ベニテスだ。このうちラファエルとは知り合う機会に恵まれ、今では良い関係を築かせてもらっている」
昨年末、チームは今シーズン初の黒星に初の連敗を喫し、自身も高速道路を運転中にイノシシと衝突して怪我を負うなど、不運が続いたマルセリーノ監督。だが、クリスマス休暇中にしっかり回復すると、コパ・デル・レイでは準々決勝進出、リーガ・エスパニョーラでも2連勝と、チームも良い流れを取り戻した。スペイン指折りの戦術家が描く、攻守一体となったバレンシアの戦いからは、後半戦も目が離せなさそうだ。
文=北村敦